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海辺で歌の練習をしていたところ、マルスリーヌさんを見つけた。(獅子の子供も可愛いね)
ルトナさんも偶然通りかかり、3人で話をした。
自分が悩んでいるときにこそ、悩んでいる者に出会うような気がする。
それは新たな知識を得た途端、それを世の中で急に目にするようになった気がするとか……レアなお宝が欲しい欲しいと思っているときほど、何も手に入らないように思えるのと同じレベルの話かも知れないが。
しかしそんなときこそ、人の気持ちも分かろうというものだ。
マルスリーヌさんは迷っていると言った。
2つの道、街を離れる道か、残る道か。
マルスリーヌさんの望みは、この街の近くの森に庵を建てて住むことだと言う。
しかし、離れなければならない理由があるのだろう、その望みと同じくらいに大切な理由が。
俺の眼を見てはっきりと「街を離れる気はない」と言った。
強い気持ちがあるようだった、しかし少しするとやはり迷いを口にする。
どちらも強い気持ちなのだ、その両方に立っているからつらい。
そうして、そのどちらでもない結末を夢見たりもする。
街として、ペティットはマルスリーヌさんにこの上なく愛されている。
愛する人と、愛する街、どちらかしか選べぬ苦しみに1人、苛まれているのか。
果たして、第3の結末のために手が要るのなら、喜んで貸したいとも思うが。
当人間でしっかり話し合って、悩んでくれればと思う。
ルトナさんは、マルスリーヌさんが歌っていた詩をすぐに当ててしまうなど、さすがといった様子だった。
このときは俺のほうが、マルスリーヌさんと少しばかり長い突き合いというのがあってか主に話を聞いていたのだが……
詩のセンスと良い、2人はとても良い酒飲み友だちになれそうな気がした。
話を促してくださったり、詩を歌ってくださっていたルトナさんだが、マルスリーヌさんの話を聞く様子にはどこか、自分のことのように思っているように見えた。
ルトナさんの恋の話も、少し聞かせてもらう。
全てを賭けたというほどの恋があったというが、相手は死んでしまったという。
詳しくは語られなかったが……どうもその相手に今も操を立てているような?
エルフで男で、そのような話を聞くとザラメデスさんの事を思い出すが、果たして。
詩はみな、恋をせよと言うけれど。
海でダラダラしてたら(俺だってたまにはセンチな気持ちになる事もある)穴を掘りたくなったのでスコップを探しに瓦礫地区へ向かう。
穴を掘りたくなって治安の悪いところに向かうとか、なんかイカガワシイ感じだが、全くそんなことはない。
そこではルラーグという賞金首が穴を掘っていて、どうやら死んでしまったホムンクルスを埋めているとのことだった。
(といって、ルラーグの血を穴に注いでいるようにしか見えなかったが)
暗かったので、少し話してから賞金首と気付いたのだが噂通り、奇妙奇天烈といった感じの男だ。
体重が重いとか、日光アレルギーだとか……。
この男は賞金首なのだから、冒険者としても街の為に捕まえようと思ったが――。
近くにミカが居た、どうやらこのルラーグを探していたようだ。
ミカはルラーグと親しい(親しかった)のか、「ルラーグのことを(捕まえたり殺したりすること以外の方法で)どうにかしたい」という気持ちでいるようだった。
だが、幾らか弱気というか、手を打ちあぐねているようだ。
ミカ自身も、「どうしたいのか」「どうするのが良いのか」分からなくなっていると言っていた。
1人で取り組んでいるのではないようだったから、目的を同じくするもの(その目的を見失い、協力が出来なくなっているようでもあった)と確り話し合って……後悔のない決断が出来ればいいと思う。
その帰りに、ミカから簪をもらった。
萌黄色の蜻蛉玉がついた細長い簪だ、好きに使えと言うが、どうも俺が誰にプレゼントするかというのを楽しんでいる風だった。
(その後わかったことだが、他何人かにも同じようにして渡しているようだった。妙な趣味だ)
ミカはルラーグとの繋がりを失わない為に頑張っている。
ミカの姿を見て、俺もそういった気持ちが呼び起こされるようだった、だからこの簪は、遠く、いつ途切れるかもしれない繋がりの為に贈ろう。
持ち帰ったカニを酒場で調理してもらうことにした。
そこへ偶々訪れたミツキさんと、カニの匂いに誘われてきたルトナさんとの3人で完食。
ミツキさんの耳を掴むと非常に可愛い事がわかった。
割りと鼻血モノの可愛さであった。可愛い。
何かに目覚めそうだった、くふふ。(リフレイン……聞こえてぇるぅか、りゃ~!)
「マリアさんの真のストライク」を聞いているハズだったけれど、ミツキさんは知らないようだった。
あのときは忙しかったというか、余裕も無くなっていたから仕方のないことだ。
しかし今度会ったら聞いてくれるということなので、それを待とう。
カニを食べながら幾らか話をした。カニを食べると言っても料理されたものだから無言になるということもない。
ミツキさんはクヴェールの出身で、機械には詳しいとのことだ。(口調は母方のもので、大家族だとか)
クヴェールでは同い年の幼馴染2人とよく遊んでいたというが、リリアンドルではマジックアイテムの影響か何かで子供の姿になってしまい、そのときのことを思い出したとか。
懐かし切ない気持ちになっている原因は、その幼馴染2人が将来を誓う仲になったことにあるようだった。
というのも、ミツキさんは所謂「誰にでも優しい人」。
そのせいで上手く行かなかったことも多いようだ。
そこでルトナさん相手に「特別扱い」の練習をしてみたのだが、これが中々どうして良い感じであり、無事僕からの「左仮免許」を得たのであった。(本免許を得るには実際に誰かと交際する必要がある)
ルトナさんの冗談のセンスが相変わらず好きだ。
カニと引換えに、ルトナさんの魔法を封じた水晶球を頂いた、使うと5分間だけ赤外線視力……つまりその、物が発する温度が見えるようになるので暗闇などでも目が利くのだ……を得られるそうだ。
使い方は簡単。額に当てて「開け第三の目!」と言うことらしい、途中でやめたいときは「閉じよ!」だそうだ。
宝島のときにアイニィさんがやっていたのと似た魔法なのだろう。
その後は、芸術祭で何かしようぜっていう算段をしたのだが、取留めのない話過ぎて計画は纏まらなかった。
来年覚えていたらやるかも知れない、テケテケフォーな感じ。
ミツキさんに迫られるルトナさんの図というのは、まあこの日以外は見られないだろうもので。
カニのお陰か乗ってくださって面白い限りだった。
世帯を持ったりということを、機会があったらという風に考えているルトナさんだが、そういった様子を見られれば良いなと思う。
この日は依頼が入っていた。
わざわざ雨の日を指定されていて、海岸付近にある水道の出口を調査する依頼だ。
此処は生活排水が流れこむところで、色々な生物が集まってくる。
ただ、作った場所が悪かったのか、魔物が此処に集まって出口を詰まらせてしまっているようだった。
その原因となる魔物の特定……それが依頼だった。
見てくるだけなので、1人でも出来る依頼だったのだが。
原因となる魔物が集っていることを嗅ぎつけた、より大型の魔物が近くまで来ていたのだった。
かなり大型なカニ型の魔物で、動きも早くパワーもあり、そうそう剣も通りそうもないと、かなりのピンチだった。
けれどそこへ、カニの匂いを嗅ぎつけた(まだ茹でてもないのに!凄い執念だ)アヤがやってきて加勢をしてくれた。
2人がかりでなんとか、カニをひっくり返すことに成功した。
アヤは丸ごと1匹食べたがっているくらいだったが、脚を1本頂戴するに留めておいた。
暴れられたら、手が付けられなさそうだった。
その後は脚を持ち帰って、2人で分けた。
海賊船のときといい、何かと分け合う事が多い。
パーティを組んだりすれば分け合う事が多くあるので、なんだか嬉しいというか。
久しぶりにロイアリスと話をする事が出来た。
実に1年ぶりくらいの事だったが、予定より早く目覚めたようで何よりだ。
クロアの事を話に出したからか、ヴォルフがロイアリスにとってよっぽどキモかったのか、軽く燃やされてしまった。
大事には至らなかったものの、マントと髪(せっかく伸びてきたのに!)が燃えてしまった。
服も幾らか燃えてしまって、クロアの服を貸してくれるというから「なーんだ、やっぱり優しいところもあるじゃないか」と思ったら、赤いフリフリドレスを貸してくれた。
眠っている間にSっ気が育ってしまっていたらしい……。
とまれ、有り難く借りて帰ることにしたのだが(家に付くまでに2度も職務質問を受けた!!)、このドレスはクロアが着るにしたって大きい。
一体誰のものだったのだろうか……。
ついで、クロアとの事を聞いてみたが、やはりエルフと獣人の寿命の差について悩んでいるようだった。
クロアにはまだ悩んでいる事を言えていないと言うが……よく話し合ってくれればな、と思う。
ヴォルフもカッコイイポーズで茂みから出てきていた。
相変わらず調子の良いニーチャンだけれど(ロイアリス曰くも相変わらずなので、昔からこうだったのだろう)、よく見るとイケメンだ。
ロイアリスとは既知のようで、久しぶりと言っていた。
俺がエルフだったら何度か忘れて「初めまして」って言ってしまいそうだ。
やはりブレンがとても良い子で可愛くてほろりと来るものがあると言うか、良いコンビだなと思うことだ。
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