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カビノチェの時計祭りを見に行った。
職人の街だけに技巧を凝らせた出し物が多く、時計台の仕掛けは実に見事なものだった。
他町にも色々と宣伝してあったせいか、ペティットからの観光客も多いようで。
シアルフィーアさんは此のカビノチェの出身で自らも職人だ。
今回の祭りにも力が入っていたようだけれど…「マジック綿菓子」というのは彼女も初めて見るとのことで、その場に居た皆で食べてみる事にした。
けれど何味が出るか分からず、ゲテモノ味も擁する「Challenge」に果敢に挑む辺り中々豪胆というか…。
くさやミントなんて壊滅的な組み合わせを引いてしまった後の様子も……迫力があった。
大人しい人ほど怒ると怖いと言うが、そんな感じだ。
ブレンと言う名の赤い狼(精霊らしい)とも出会った。
エルフと言う喋るヴォルフを連れていて、仲の良い様子だった。
くさやミントにはかなり辟易していたが、エルフがみたらし炒飯を当てたお陰で二つの綿菓子を手に入れていた。
旅人のようだが最近はペティットに居るのか、教会に幾らか世話になっていて~と言っていた。お土産も買って行ったようだ。
エルフの方は気さくな若者といった感じであった。
ペティットに戻ればまた会う事もあるかもしれないが、そこは旅人同士、運がよければ。
ネージュにも久しぶりに会って話をする事が出来た。
綿菓子は「マンゴー肉」が当たっていたのだけれど、ラズベリー豚骨!とかライチ豚骨!とか言っていた。ラーメンは豚骨派なのだろうか…。
くさやミントの香りで気を失っていたブレンへ治癒魔法をかけてあげていた。
案外と街の外で会う事も多いがこういった所を見たことは殆ど無かった。
旅をしていると言うし…乗馬以外にも出来る事は多いのかも知れない。
そう思ったからではないが、剣を持たせてみると中々サマになっており、ちょっと楽しかった。
ポーズを取ってくれたり視線を向けてくれたりと結構サービス精神旺盛なところがある。
亜人狩りの事を知っているのかどうか、俺の髪の事などを見て心配してくれた。
それで、つい、以前俺の中で引っ掛かったままにしていた「優しさ」の話題を持ち出してしまったが…。
とはいえ、俺がその「以前」よりも気持ちが安定していたのもあり。(殆ど言いたい事を言っただけだが)
けれどやはり何かしら、僅かな罪悪感があった。
優しい心を持つ者にこんな事を言うのは悪い事のように思えた。
けれども言ってしまいたかったのは…白いキャンパスに色を塗りたくなるようなものなのか、どうか。
悪徳かも知れないことだ。
気を付けよう。
森の中でヘレンさんがリハビリをしていた。
けれどその様子が妙だったので、少し話を聞かせて貰った。
どうやら、森の奥にある泉で辻斬りに襲われ、誤ってその命を奪ってしまったとの事だ。
その場にはコタロウも居て、コタロウの命もあと一歩の所で奪ってしまうところだったとか。
その事実に深く傷ついていたようだが、不可解な点もあった。
「当時ヘレンさんは刀を満足に振るえる状態では無かったこと」
「コタロウにも攻撃を加えたこと」
何かに操られていたとか、そういった可能性はあった。
しかし意識ははっきりしていた上に、完全に操られていたとは言えない状態だったのだろう。
自分にそういった気持ち(相手を殺してやろうという気持ち)があった事にも、同じように苦しんでいるようだった。
ヘレンさんは一時的なパニックに陥っているようだった。
幾つもの原因(特にコタロウを傷つけてしまった事など)が重なってしまったのだろう。
コタロウの気持ちを知り、辻斬りの死と向き合う事が出来ればきっと、得体の知れない恐怖に襲われる事は無くなるだろう。
自分のしてしまった事に向き合う事は大変勇気の要る事だけれど、ジュリエッタさんとナツメさんのおかげで、ヘレンさんは勇気が持てたようだった。
(正直なところ、俺一人では上手く元気付けられたとは思えないので二人が居てくれて大層助かった)
後日、泉へ向かう事となった。
大丈夫、君に石を投げられる者など居ない。
元気になったら趣味だと言うガーデニングの成果とヘレンさんの家族を見に行きたいものだ。
ジュリエッタさんは、その泉に魔力を回復しに行くところだった。
あの泉は魔力を湛えているから、そこで休むだけでもかなり影響があるものだろう。
あんな事になったのだから治りが遅いのも仕方ないが…と言うか、もう暫くはこの話題が付いて回りそうで、考える度に思いだしハラハラをするので心臓に悪い。
けれどあの輝くような光景を忘れる事は出来ない。
死ぬよりも怖い事があるからと言っていた、俺はもっと打算的だったろう。
ヘレンさんへと掛ける言葉にも、むうと思うものがあって。
ナツメさんはコタロウについての良いニュースを運んできてくれた。
泉へも同行してくれると言うし、きっとヘレンさんも心強く思っている事だろう。
もう少し話をしたかったけれど、(廃屋にお札を貼ってロールケーキを食べる)依頼が待っていたので一足先に街に戻る事に。
足元に気を付けてと言われたが、雨の降った後の森とは言え転ぶなどという事は無い。
うっかり水溜りを踏んでしまっても、それはそれだけの事だ。
何故かその次の水溜りにも気付かなかったのだが、だからと言って滑ったりはしなかった。
右の靴も左の靴も濡れてしまった、それだけだ。
どうしてか3つ目の水溜りにも嵌ってしまった(足首まで取られた)が、反対の足を付いたから転ばなかった。
4つ目の水溜りで滑って何かの呪いかと思ったが、手を付いたから転んだ訳では無いし、その次は勢いがついていたから本当に危なかったけれど、蔦が下がっていたのでそれに掴まる事が出来たから転んだ訳では無い、断じて。
馬の上からはよく落ち、ギャグを言えば滑る俺だが、水溜りで転ぶなんてことはここ数年起こっていない。
転ぶとしたら凍った地面くらい持ってこないと駄目だ。
とにかく、お化け退治の依頼をこなしてカビノチェへ向かおう。
酒場で夕飯を摂っていた。
ついで、簡単な依頼を請けた。廃屋の調査との事だが…何故か明日の夜と指定されていた。
そこにリズさんがいらしたので、話をしながら食事を共にした。
以前、海辺で私服で居たのは何か特別な理由があったらしく(そして落ち込んでいた、悪い事があったのか)、そのときの事は忘れてくれと言っていた。
とはいえ、お洒落を褒められると照れたり、お洒落に興味はあると言うから…全く持ってもうお洒落などしたくないという訳では無いのだろう。
向いていないと言うのも…やはり同じで。
見せる相手が居れば~と言葉の端々にそういったものを滲ませていた。
恋をすれば女性は綺麗になると言う。
しかしその前に綺麗になれば、恋するチャンスも広がろうと言うもの。
果たしてどちらが先の方が良いやら分からないけれど。
とはいえ、近々ライチさんと遊ぶという事なので嫌が応にも意識してしまうのでは無いだろうか。
心強い先生になる筈だ。
酒場で冒険者(?)の女の子が、昨日取ってきたという水晶を貨幣代わりに晩御飯を食べようとして断られていた。
水晶も悪い物では無さそうだったので、買い取ろう(そして明日市場で売ろう)と思っていた。
結局、その子は近くに居た魔女(ドロシー)に売ったのだが、何故か大量の金貨と取引をしていた…悪い目に遭っていなければ良いが。
その後は妙な顔ぶれが集って雑談になったが…さすがの酒場でもあの状況は中々見られないんじゃないか。
ドロシーさんじゅうななさい()は、何やらアヤシゲなマジックアイテムを配って歩いているような気がする。
此の街では「知らない人から物を貰ってはいけません」という教えが浸透していない素敵なところなので受け取ってしまう人が多いので、一度ちゃんと調べた方が良いのかも知れない。
が、あまり実害らしい実害は聞かないのだけれど。
ナツメさんは初めてこの酒場に訪れたようで色々と珍しがっていた。
ドロシーから貰っていたサイン色紙はどうなった事だろうか、カウンターに立てかけていたような…。
ファラとも仲が良いようだし、魔女耐性の高さが伺える。
ファラは、ジュリエッタさんにケーキで餌付けされちゃったりする辺りが見た目相応で憎めないところなのだが…どうも相手が女の子限定の事のようだ。
女の子の方が御しやすいというか柔らかくて好きみたいな事を言っていたが、ひょっとすると言い訳じみたものなのかも知れない。(そう思っているのは確かだろうが)
ドロシーと次の生贄を捕える算段などしているようだったが…(ロリぶってホイホイしようぜ、みたいな内容だったので咎めるのも…という様子だった)
ユキギエとは信仰の関係で親近感でも湧くのか、魔女以外に仲間でも見つけたようにしていた。
"普通"が世間と違うだけに、似た信仰対象というだけでも好感度が上がるのだろう。
別世界の常識に住む人間とよりは、仲良くなり易いだろうから。
といって、案外魔女の多くはそんな感じ(似た相手が居ると嬉しい)のような気がするが、気のせいか…。
俺だって両手では余る程しか魔女は見ていないのだし。
ユキギエも居たのだが、どうしてもつっけんどんな態度を取ってしまう自分が居る。
此れではいけない。
半ば諦めているようなものだ。
とは言え、得た物もあった。
前回までの「お願い」は特に意味が無かったようだが、その理由も大体分かってきた。
ユキギエの信仰対象…そこに突破口があるのかも知れない。
「復讐を放棄すれば」と言うが、今も復讐に燃えているのか?女神様とやらはとっくに気付いて居るのかも知れない。
先日の「彼」というのは、例のライターさんの事だろう。
気に掛けると言ってもどうだ、相手はもう大人なのだからあしながおじさんは必要ないだろうが…さてな。
マルスリーヌさんと久しぶりにゆっくり話をした。
亜人狩りの件をご存じだったのか、お酒を一杯奢ってもらう。
ドロシーから貰った酒を飲んで妙な気分になっていたようだが、概ねいつも通りというか。
いつも楽しい。
しかし俺が常識人だと言うのはどうにも疑問の余地があるだろうし、本当に常識ど真ん中の人間なんてある種の天才だ。
その人の個性が丁度常識にピッタリ嵌っているだなんて天性の偶然に他ならないだろう。
或いは色恋の話を肴にしたり(色恋の話か?だがジャンルとしてはそうだろう)して、楽しく飲んだ。
何か悩みがあったら占って貰いたい。
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