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コルフォーティスとは「強き心」を意味する言葉
ペティットでは、実に多くの「強き心」試される戦いが行われている。
自然との戦い、外敵との戦い、そして己自身との戦い。
中でも、敵を打倒さんと する心・技術・力を極めんとする者達が、この日この時、この場で競い合う。
本日はその「強き心」、美しき心に、この場の者達みな、共に酔いしれ、熱狂し、賞賛しよう。
選手達は是非ともその武を存分に揮い、虚無のものではない、此処にある勝利の栄光を、手にして欲しい。
「闘宴」コルフォーティス杯の開宴を此処に宣言する。
(開宴宣言より)
この日の為に、この1ヶ月の間、街を駆けずり回ってきた。
スポンサーを集め、出場者を募り、準備を進めた。
ダートラディアさんの為というのもあるが、勿論、俺自身もこの日を心待ちにしていた。
大会には勝者も敗者も居て、優劣がついてNo.1も居る。
多くの「勝利」には、同時に虚しさが付いて回る。
栄誉ある勝利を俺は望んでいた、虚しさのない、確かにそこにある栄光を欲していた。
この大会こそは、「強き心の持ち主」に「勝利の栄光」を与える為のものだ。
優勝者を心から讃える。
少なくとも俺はこれから一生の間、光り輝く勲章を君の姿に見るだろう。
第一回
闘宴 コルフォーティス杯
優勝 フランセット
その名を此処に刻む。
セシリアとヨハネが恋愛について話をしていた。
凄く微笑ましい図であった。それはもう微笑ましい図であった。
それはそれはもうもう。
と言うのも、セシリアが普段とは違う格好をしていたのが拍車を掛けていた。
これは一級ワンピース見分け人の俺が言うのだから間違いないのだが、あのセシリアの格好はジュリエッタのお兄様の仕業なのではなかろうか。
ジュリエッタさん経由で。
自分のことを書くのが後になってしまった。
参加者が揃ったので、抽選会の日程の連絡に回っていたのだ。
この頃には大会の号も「闘宴 コルフォーティス杯」と決まり、後は開催を待つのみだった。
(嘘だ、準備することは幾らでもある)
とにかく、びっくりするほど綺麗で(普段のセシリアが綺麗でないという意味ではない、俺の語彙が貧弱なだけなのだ)、じっと見て普段の髪型をしてもらうまでは気が付かなかったほどだ。
※ワンピースなら普段から着ることがあるらしい!(重要)
憧れは恋に似ているという。
しかし、恋や好きという気持ちは、なんて不確かなものなのだろうか。
そういったものを信じられずに居る、こういった考えが俺を堅物にしているのは分かっているが。
商店街のお店に、闘技大会のチケットを置いてもらえるように頼んで回った帰りだった。
すっかり冷たい風が吹き付けるようになった海辺。
そこにタバコ休憩に来たらしいミハエルさんがやってきて。
リール商会は闘技大会のスポンサーになってくださっていて、レインさんと共に、主に資金面での援助を頂いている。
この頃には参加者も集まってきており、進捗状況を伝えるのも殆ど雑談に収まるものだった。
ライクルスが怪我なんだか体調不良なんだか、体調を崩していて参加できないというのは残念なことだったが。
大会でもし収益金を得ることになったら、それは闘技場へと全額寄付することに決めた。
好き好んで運営事務局長だなんて名乗ってはいるが、そのことで冒険者業に支障が出るようになるというのは本意ではないからだ。
寄付できるかどうかはともかくとして、スポンサーの皆様には、出資して良かったと思える成果を出したいものだ。
一山儲けてギルドを立ち上げるというのも面白い話ではあるが、金はあっても人が居ないでは話にならない。
もっと冒険者として腕を磨いてから考えるとしよう。
この日はヒッキーの日だったので、敢えて外に出てみた。
いや、ハッキーの日……もとい、フッキーの日だった。
つまりホッキーの日だったので、広場のベンチに呪いのホッキーを置いてきたが、誰が被害者になってしまったことやら。
さて、このときは闘技場にて大会に関する打ち合わせをした後だった、そしてこの間、闘技場で感じた違和感をコッソリ確かめようと思ったのだ。
けれどそれは、シェリ君が通りがかったことで取りやめることとなった。
シェリ君は奇妙な絵本を持っていた。
奇妙と言っても魔法的にどうこうと言うのではなく、描かれている内容が奇妙だった。
よく言えば「キモカワイイ」生き物がたくさん描かれている絵本だった、こびとがどうとか。
それを可愛いと思うだけなら、おお、シュール系が好きなのだね、と思わないでもないのだが
それを「ユベルティに似てる!」「こっちはマリア!」とか言うのだから苦笑いするほかなかった。
正直なところ全然似ていないと思うのだが、シェリ君の中では人に対するイメージにおいて「色」が大きなウエイトを占めているのか、ちょっとくらい似ていなくても自分の好きなものに当てはめて考えようという気持ちなのかは、分からなかった。
いや、だがシェリ君いわく僕とこの変な生き物は「そっくり」だそうだ。
運動で疲れることは嫌いだと言うが、頑張って主張をするのはそんなに嫌いじゃないのかも知れない。
その他に、背が伸びるにはどうしたら良いか?というような話をした。
シェリ君の家族は背が低いわけではないが、シェリ君が家族で一番背が伸びるのが遅いらしい、難儀なことだ。
そしてシェリ君は街に戻るというので、連れ立って戻った。
この日は、ミツキと、ミツキを紹介してくれたバレットさんと、スポンサー契約についての話し合いの日だった。
運営事務局~なんて大層な名乗りを上げているものの、その「事務所」が無いので、酒場や喫茶店が話し合いの場所になってしまうのだ。
酒場には先客として、シェリ君とヘレンさんが居て、途中でマリアさんもやってくれば、仕事の話し合いとしてはワイワイとした雰囲気となった。
ミツキの申し出は大会の賞品を作ってくれるということだった。
賞品についてはダートラディアさんに任せて居たので、彼女の意見を聞きたいところだったが「僕の管轄じゃないので」と言うほど大きな組織でもない、話を聞くことにした。
ミツキは趣味で鉱石や宝石の細工をしているらしく、作品として懐中時計を見せてくれた。
趣味と言うには大層な腕前のようで、機械細工の腕はプロにも負けないものがあるように思えた。さすが職人の町出身と言ったところか。
宝飾品としてはどうか?と聞くと、ミツキが彫ったというブローチの装飾を見せてもらった。
手先が器用なのか、多才で職人として生きないのが不思議なくらいだ。
しかしミツキは「ジュエルドラゴン」という竜の素材を必要としており、それを近々採取に行く予定があるようだ。
そしてそれを、大会の賞品にもどうか、という話らしい。
けれど俺は大会に集中したかったし、ミツキ自身も、その「ジュエルドラゴン」絡みの問題にはかなり力を入れているようだった。
素材を手に入れて終わりではない、自分自身のやるべきことをこなしながら、それを加工してもらうのは大変なことだ。
だから俺は、残念なことだが、ミツキからの申し出も依頼も辞退せざるを得なかった。
ミツキはかなり大きな課題を抱えているようで、俺も協力出来れば良かったのだが、上手く行けば良いと思う。
俺もミツキもそれぞれのことに本気と言うわけだ、各々のことをやろう。
何はともあれ、マリアさんのストライクな人を聞いてくれたのはミツキの素晴らしい功績だ、それを讃えよう。
バレットさんは大会に出場してくれるということだったが、今回のミツキの話を聞いて、ミツキに協力することにしたようだ。
危険の伴う依頼故、大会への出場は未確定になってしまった。
どちらも「請けざるを得ない」依頼なら問題はない、目的は同じだからだ。
問題は「俺だけが請けざるを得ない」依頼に噛んできたときだ、目的が違うのに目的が同じフリをして来られるのが一番面倒である。
医療班を提供してくれるということだから、そこは有難い話なのだが。
シェリ君は雨の日は眠くなると言うが、確かにどことなく、雨の日なんかは家で本を読みながらうとうとしているのが似合う子ではある。
それでピアノが弾けるなんて、やっぱり中々の坊ちゃんなのかも知れないな。
討伐の話と聞くと少し怖がったり、闘技大会に飲み物を持ってきてくれようとしたり、なんとまあ可愛い子だった。
僕やマリアさんの餌食にならぬまま、育ってくれますように。(祈)
ヘレンさんは闘技大会当日の予定が微妙らしいようだった、残念だ。コタロウとどちらかが出場してくれて、優勝の暁に婚約を発表してくれたって良いのだけれど。
ともあれ、同居の話も進んでいるようで何よりだった。
ヘレンさんもミツキに協力することを決めたようだ。
どうやらヘレンさんは困っている人を放っておけないタイプなのだろう、街の人を守ったり助けたりするのが自分の使命にように思っていると言っていた。
人を困らせたり悲しませたりするのが嫌いだと言う、どうも、昔何かあったようだ、だからそういうことをする犯罪者を許せないのだろう。
マリアさんは今日もマリアさんだったが、さすがにネンネと言われたのはこの街に来て始めてだった。
・自分が絡まないからオールジャンル楽しい(メモ)
時々思うのだが、やはり男が考えると自分が主観だ。
女の人が考えるとそこに自分は居ない。これはいったいどういった差なのか……謎だ。
・ヴェルライが一押しらしい(メモ2)
しかしこういった話をすればするほど、マリアさんの底知れなさが分かってきて恐ろしい。
まさにマリア様だ、聖母並の包容力だが、聖母と言って良いのやら。(いやいけない)
そして此れが最も共感できたことなのだが
「誰でもナンバーワンのオンリーワンになれる可能性があるが、だからこそその中の特別を探している」ということ。
特別な何か、胸を突き動かされるようなこと。
そういったものを追い求めているところは、非常に共感が出来るものだ。
それはそれとして、一目惚れというか、好みの相手にラブコールを向けるところも。
もしかしたら、アプローチの方法が正反対なだけなのだろうか。
探しているものは、同じものなのかも知れない。
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