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- Newer : 8/20 ペティット港にて
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仔猫ちゃんを連れ、リフェリスと約束の散歩に出ていた。
天候は今ひとつであったが、海辺についた辺りで夏祭りのことを知り、会場へと向かった。
夏祭り会場ではルトナさんがゴールドフィッシュ掬いなる露店を出していて、同じく祭りに来ていたヨハネやギガトールさんと共に、ゴールドフィッシュ掬いに興じた。
ルトナさんは旅する先々、祭りのあるところに現れてはこういった商売で路銀を稼いでいるのではないかと思うほど堂に入った様子で屋台の兄ちゃんとなっていた。(強面の知り合いもいらした)
露店のゲームと言えど換金も可能で、魚によって特徴もあり、ポイも数種類用意されている。
そして露店の醍醐味とも言える店主との駆け引きの楽しめる店だった。
ルトナさんはエルフ(ハーフエルフ)だが、非常に人間くさいので育ちは人の街なのだろう。
ヨハネは実にお祭を楽しんでいた。
一緒にゴールドフィッシュ掬いをやったが、ひたすらに最も難易度の高いことに挑戦し続けていて、最後にはそれを成し遂げてしまった。
ヨハネは中々運の良いところがあり、しかもその自覚があるタイプと言うか。
途中までは何度も何度も失敗して、落ち込んだり奮起したりといった様子はとても、その歳らしいと言うか
非常に無邪気で、見ていて楽しいものだった。
(なんだか親近感が湧いたのか、仔猫ちゃんもつられて楽しそうだった)
ギガトールさんもお祭り好きなもので、ゴールドフィッシュを教会へのお土産にと掬っていた。
俺が仔猫ちゃんの故郷を探しに南の方へ行くと聞くと、俺に人探しを依頼しようとしてやめた。
何故口にしかけてやめたのか、俺が、探し人はどんな人なのかと問う前にさっさとその場を離れてしまう辺り、俺が適任でないと思ったと言うよりは何か別の事情があるような気がする。
踏み込むのは少し野暮ではあるが、南の島で「2mの神父を知っているか」と聞いて引っ掛かりでもしたら問うてみても良いかも知れない。
リフェリスは俺が仔猫ちゃんを攫ってきたことについて、最初のうちは結構心配(俺がどうかしてしまったのではないかという意味で)していたのだが、話を聞くにつれて心配事は遷移していった。
俺が「もしかすると仔猫ちゃんの帰る家は無くなっているかも知れないけれど、それでも連れて行く」と言えば誰もが「そのもしかすると、だったらどうする?」と俺に訊く。
リフェリスもそうだった。
俺は決まって「他に手段が無さそうであれば、不本意ではあるが生活を共にする」というように答える。
別にこの子と暮らす事が不快ということではないが……
そこで時間が経てば選択肢が増えるのだと、自立出来るようにしてやればいいのだと気付かせてくれたジュリエッタさんには頭の下がる思いだ。
リフェリスも何をか思うところがあったようだけれど、口にはしなかった。
特に、そうなった場合はペティットを出ると言ったことを気にしていたようだったが
幾ら落ち着いたとはいえ、イェンスさんの居る街で堂々と二人して生活している訳にはいかない
どうしても決着を付けてペティットでの生活を勝ち取らなければならないほど、仔猫ちゃんにとってペティットは重要な街ではないのだから。
このとき初めて聞いたのだが、リフェリス自身が転居を行うことも関係していたのかも知れない。
お兄さん(兄が居るというのも初めて聞いた!純エルフだそうだ、異母兄弟だか何だかなのだろう)がこの街に来て店を持つというので、そこで一緒に住み、店の手伝いをするとのことだった。
俺はリフェリスに「何かやりたいことは無いのか」と聞いた。
というのも、リフェリスの歳に関する話を聞いてからというもの、俺はその「やりたいこと」を成し遂げさせてやりたいと思ったからだ。
俺はやりたいと思ったことは早速やってみる主義だが、リフェリスはどうも(寿命の割にというとブラックジョークなのだが)少しのんびりしているので(良いところでもある)、よーしここは1つ俺が、という恒例のお節介だ。
聞くだけタダ、出来そうなら協力しようと思ったことだが
リフェリス曰く「やりたいことというか、できたら良いなということならある」だそうだ。
まあ、こういう事を急に聞かれると中々恥ずかしいものだし、また聞いてみようと思う。
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