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図書館へと亜人狩りについて調べに向かった。
人間と亜人との対立の歴史を調べ、今回の「依頼主」の正体を突き止めようと思ったものの…。
亜人と対立している組織は大小様々に幾つもあり、どれが今回のそれであるかなど見当の付けようが無いものだ。
図書館にはリフェリスが居て、ゆっくり話をしたのは「ナイトハンター」の件以来となった。
結局あの事件では、無事では済んだものの、解決に導けたわけでも無く…リフェリスの歌を聞くのはまた次の褒美にとなった。
リフェリスも亜人狩りについて気にしていた(この街の事だとは思っていなかったようだが)ようだが、ペティットでは裏通りなどに入らなければ大丈夫…だと思いたい。
(最近では広場でも騒ぎがあったようだ。気を抜けない。)
ついで、俺はリフェリスの歳を14、5そこらだと思っていたのだが…実は18だったようだ。
18だったのか……。
恥ずかしい思いをする前に知ることが出来て良かった。
(恥ずかしい思いをする事態って何だろう)
コタロウと亜人狩りのことについて相談する為に酒場へと訪れた。
コタロウを待つ間に、久しぶりにレーラさんと話をする事が出来た。
レーラさんは歌子として働いているが、仕事風景を見るのは初めてだ。
アカマガツの件以来、冒険者を引退してのことだが…。
はじめは皆、大きな剣を振り回していたレーラさんのイメージが強かったものだが…今ではすっかり馴染んで来たようにも思える。
カトランデから来た猫祭りの広報猫と、一緒になって歌って貰った明るい春の歌。
今年は行くことは無いだろうが、話を聞くだけでも明るい気持ちになれた。
その後、コタロウが何かから逃げるようにして酒場に現れた。
話を聞くと、亜人狩り(正確には便乗犯)の現場に遭遇したのだが…そこに変態が表れて薔薇薔薇して、コタロウも便乗犯も恐ろしくなって逃げ出したようだ。
便乗犯はララトと言うエルフで、ゴーレムを扱うらしい。名前くらいは聞いたことがあったが…。
変態の方はかなりのド変態のようだが、コタロウ曰く「かなりできる」らしい。野生の勘だろうか、気を付けるに越したことはなさそうだ。
(上手く行けば敵にならないかもとの事らしい。エルフに執着があるとか)
コタロウも獣人故、狙われることもあるかも知れないと思い。
帽子(ロープやひも状の武器としても使えるターバン)を渡した、ブーメランと違って受け取ってくれた。
捜査は十分気を付けてくれると良いが…。
教会で、最近この街に来たと言う紅い男と自警団の女の子に出会い、何の因果かお茶をすることになった。
グリンという名の双剣士、冒険者。
とにかく赤い出で立ちで、赤いを非常に重要事としているようだ。
彼の場合は、彼の用いる魔術に関係があるようだが…冒険者には半ばこういった「ゲン担ぎ」のようなことをする者も少なくない。
トレードマークとか…。
外見は赤く、名前は緑で瞳は青。三原色がどうのこうの。
とにかく、赤い事は良い事なのだろう。
話題の「亜人狩り」については、積極的に撃退すると公言しているようだし、同じ場に居合わせる事もあるかも知れない。
ピンチのときは「青」が見られるという、期待はするが、ピンチにならない方が良いのは言うまでもない。
とにかく、陽気で訛りのある言葉が特徴的、気のよさそうなにーちゃんだ。
自警団員の女の子はサリアと名乗った。(少し前に達磨のようで似た容姿の子が居た気がするが気のせいか…?)
真面目で仕事熱心そう…というか、実にフレッシュな感じのする子だ。
若く正義への情熱に燃える新米自警団員…そういった言葉が似合う。(髪の毛も燃える赤毛だ)
自警団も当然亜人狩りについては強く意識しているようだが、「そうなると太らなければ」という言葉が気にかかる。
何故太る必要が…。確かに寝ずの番やらは体力を使うが。
成り行きで一服する事となり、亜人狩りの事について情報交換(といって現段階での情報は殆ど無いが)や今後の対策を話し合う事となった。
コタロウから調査の報告をしたい旨の連絡を貰い、待ち合わせ場所に「樽と錨亭」を指定した。
普段の酒場よりは仕事の話向きだろう…とは思ったものの、この日に限ってはその目算は外れることになった。
目算が外れただけで、支障は無かったのだが。
コタロウの仕事振りは何とも素早いものだった。
ヨハネの最近の動向、そして求めているものを突き止めていた。(本当に小銭の数も調べて来ていたのでローストビーフを奢らざるを得なかった)
ヨハネが求めているものの正体は何なのか?何故それを求めるのか?
それをこれから調べて行かなければならない。
これ以上は危険が伴うと判断し、コタロウへの依頼は完了となった。
けれど、コタロウはヨハネと出会って個人的に協力したい気持ちになってもいたようだ。
ヨハネのことを知りたがったもの、その表れだろう。
何かあったときは協力すると言ってくれた、有難い。
先ずは桜花の国での依頼だ、頑張って欲しい。
ジュリエッタさんはここ数日の間に、エレナと会い、話をしていたようだ。
進展があったと言うよりは、ジュリエッタさんが思っている事を話しただけとのことだ。
大方、エレナの方に気持ちの整理がついていなかったのだろう。
エレナに会う事で、そのときの弱い自分を思い出してしまうのが怖かった。
エレナ自身が恐怖の対象だという誤解を自分自身からも解き、より強い自分たらんとする。
そのこと、応援してやるべきなのだろうが…。
俺は何故だか、怖かった。
何故だか、と言うのは間違っている。その原因を自分では大体のところわかっているのだから。
しかしそれは、俺の感じたことは、異端ではないかと思って口に出せなかっただけだ。
エマさんも、コタロウも、ぎょっとした所は無かった。(酒場は賑やかで他の人の話を気にしていなかっただけの可能性は多くあるが)
怖く感じたのは、俺の個人的な感傷なのではないか。
その分別がつかず、かと言って恐怖を消すことも出来ず、ただコタロウの陰に隠れて帰った。
自分の気持ちをぶつけるのではなくて、エマさんのようにそっと言葉を掛けて見守る事が出来る人になりたかった。
でも、俺がそう思うのは、自分が傷つきたくないだけなのかも知れない。
勇気を持たなくてはいけない。
エマさんにアムーガへ行った時の土産を渡したら、ドリンクをサービスしてくれた。
こんなところじゃ冒険者からの土産やプレゼントなんて珍しくないだろうに……珍しいのか?
それなら折角なので、「きゃっ」と喜んでくれれば良いものをとはドライフルーツくらいで欲張りすぎか。
ヴァージニアさんとジュリエッタさんとも関わりがあり、二人でも良く来る店なのだろう。
また次回の会の相談などをしていた。
さて、ジュリエッタさんとの事でエマさんに相談してしまいたい気持ちはあるが、止めておくに越したことはないだろう。(様々な理由で)
ともあれ、エマさんがペティットの母と呼ばれる日は近いのかも知れない。
(まあ、年(知らないけど)の割に(検閲削除)じゃなくて、大人びているとはいえ、母と言っても差し支えない歳でもあるし…)
風の強い日で、夜になると実に寒い日だった。
暖を求めて酒場に入ると、知人との再会あり、新しい出会いありの楽しい一時となった。
コタロウは猫科の獣人(黒)のようで、自分磨きの為にペティットに出て来てみたは良いが生活にハリがない…と言っていた。
冒険者として旅をしていると、そういった者には良く出会う。
コタロウは夢破れてゴロツキに…といった風ではないようだったが、ギルドの依頼を請けるなど意欲のある者の手を余らせて置くには惜しいとも感じ、仕事を依頼した。
コタロウは俺や時計職人の女の子(シアルフィーアさん)やジュリエッタさん、ともに初対面にも関わらず気さくで分け隔てのない様子があり…裏表の無い者のように感じた。
よしんばヨハネと直接話すことになっても、コタロウはヨハネと上手くやれるかも知れない。
ただ、ヨハネがあまり危険な事に関わって居なければ良いが……。
旅する時計職人のシアルフィーアさんは片眼鏡やカチューシャなどアクセサリーの印象的なお嬢さん。
物腰柔らかだが、旅をしているだけあってか、どこか芯の強さを感じさせる…お姉さんタイプというか。
各地の時計を見て回り、自らの技術を高めているという…ペティットにも最近やっと落ち着いたところのようで貸家を探していた。
一人なら貸し部屋で良いかと考え、商店街や学院の近くを勧めたが良かっただろうか。
離れがちだと詳しい事がわからなくていけない。
気長に探すという、良い住まいが見つかると良い。
ジュリエッタさんとはいつも思いがけず会う……いや、予定を合わせて会った事など無いのだが。
何か僕の中にやましい気持ちがあり、心構えをせず偶然会うと「不意に」という感じがしてヒヤリとしてしまう。
今回は特に、長い髪を肩ほどまでバッサリと切っていたので肝を冷やした。
黒兎の獣人との一件の「せい」でないだろう事は、少し考えれば間違い無さそうなものの…やはり幾らか「ビビった」のは間違いない。話題として触れる勇気は全く無かった。
黒兎の獣人とのこと、やはり蟠りが残っているようであったのでもう一つ問うと「逃げたくない」と言う。
「逃げずに戦え」とは俺が黒兎の獣人に言った事ではある。
しかしそれは……その必要性は、黒兎の獣人と違い、ジュリエッタさんには無いように思えた。
言わば 逃げてもいい、いっそ 逃げて当然 と言える事柄なのに。
知り合いでも友達でも無い相手に対して?
興味は募ったが、それ以上の事は聞けなかった。
一度、確りと考えなければ、ノイズが溜まっていくばかりか。
どうせ、俺の度胸の問題なのだ、全く。
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