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イェンスさんが俺に掛けた賞金を取り下げたようだと知った。
だが、そうして安心させたところを……ということもあるので、もう少し様子を見て街には戻らずに居ることにしていた。
そんなとき、俺に対して手紙がやってきて。
手紙はリフェリスからだったが、中身を見る前に、そこに偶然姿を見せたセシリアと話をした。
セシリアは俺がイェンスさんに探されていたことを知っている風ではあったが、特別心配する風なこともなかった。
俺とセシリアは大抵、こんな感じでいるような気がする。
何か問題があっても相手にはそうそう言わないし、相手に何か厄介事があるだろうときも、相手が口にするまではおいそれと聞き出すようなこともしない。
それこそ、最近のファルベリア(ヴァイス)のことのように、いざとなって始めて頼る。
それはある程度信頼し合った仲だからだと思っているが、同時にそれはやはり「ある程度」なのだと、俺は自覚をしている。
どこかよそよそしい信頼だ。
そしてその原因が俺にあるだろうということも、自覚していた。
手紙の内容は俺を心配してのものだった。
こう心配してくれているとは思わなかったからとても嬉しかったが、それと同じくらいリフェリスに悪いという気持ちになった。
手紙を受け取ることも返すことも、逃げ回るにはちょっとしたリスクではあるのだが……俺は返信することに決めた。
精一杯考えて書いたつもりだったが、出来上がったものは俺から見て、やはり欺瞞に溢れたもののように思えた。
「気にするな。関わるな。家にいろ。」
そうならないようにと思ったつもりだったが、それが逆にいけなかったのだろうか。
この時の俺にはこれ以上打つ手無く、そのまま家に届けはしたが、どのような気持ちでこれを読んだのだろうか。
酷いことをしているかも知れないという気持ちはあれど、直接言われなければ、俺は向き合えないのかも知れない。(この街に来てからもそうだったような気がする)
俺から問うことは、とても出来ないが。
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