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弱い。
弾丸に詰められた、これっぽっちの火薬、もしくは此れを打ち出す為の魔力。
貨幣を作る金属や紙、もしくは人の本能よりも。
どうしたら勝てるのか、どういった力を持てば望む結果を手に入れることができるのか……
川沿いの遊歩道で、何人かの人達に出会った。
リコスの従妹だと言うマクナーリアさん(確かに少し似ていると思う)と、
修練会にも来てくれていた和装で方言の女の子(2,3度会ってはいるが、くるくる忙しなく元気な子なので名前を聞いていなかった)と、
蝶の翅と長い耳の学生さんと、ダートラディアさん。
とりとめなく、単に通りすがった者達とどうして言葉を交わしていたかと言えば、側の川でカーバンクルが流されていたところに遭遇したからだ。
そいつはバスケットに乗って、増水した川を流されていたけれど、マクナーリアさんが拾い上げ、和装の子が連れて帰った。
俺はその様子をただ見ていた。
自分がビーバーにしたこと、人身売買の現場に出くわして取った行動、それらと、他の人が取る行動がどう違うのか、見たかった。
カーバンクルは可愛い。珍しい。
可愛がられるだけの「力」を持っている。
そういうものの無い生き物だったら?
そのことを考えれば、力のあるカーバンクルを助け庇護することは、他のものへの差別のように思えた。
1か0しかないような考え方で、全く柔軟ではないと分かっているけれど、この時は体が動かなかった。
マクナーリアさんは、悪事をしている者が許せないと言っていた。
その基準は「賞金首」であることだそうだ。
一人の人間が全ての悪のことを考えることは出来ない、基準は迷いを消してくれる。
和装の子はカーバンクルを頑張って助けようとし、カーバンクルに気に入られていたようだ。
連れ立ってその場を去っていったが、その後どうなったのかは知らない、そのうち様子を見に行こう……と思ったが、名前も何をしている人なのかも知らなかった。
目立つ格好だし、そのうち耳に入りそうな気もするが。
謎のピュア発言はともかく(将来は養子を迎えるのかな)、着物が汚れるのも気にせず川へ向かう様は印象に残った。
この2人なら、どうしただろう。
学生さんには、悪いことをしてしまった。
こんなことばかり考えていたものだから、気もそぞろで、注意力も散漫。
話聞いてんのかって感じだっただろう、色々と、気を使って貰ってしまったようだ。
もしカーバンクルを拾ったら、誰か引き取ってくれる人を探すと言っていたが…………
ダートラディアさんに、不躾にも「他人を所有する者についてどう思うか」聞いてみた。
奴隷だった者に、「奴隷とか買っちゃう人ってどうよ?」って聞いてるんだが、返ってきた答えは冷静というか、何とも思っていないと言うか。
曰く、家畜を飼うのと大差ないのだと言う。
ある意味で、それは平等なのかも知れない。
けれど「自分以外(或いは)の人間は全て家畜となり得る」と思っているのだろうか、どこかに基準があって、それ以上の力のある者は家畜には、奴隷にはなり得ないと思っているのではないだろうか。
それでまあ、ダートラディアさんと言えばその所有者と半ば似たような価値観で(「命は平等」と文字通り思っているらしい)、だからこそ所有されている境遇其の物に、大したストレスを感じていないのかも知れない。
"自分にとって価値があると思う存在"か……。
人類全てに今直ぐ叡智を授けて見せろって言われたら、俺は世捨て人になる自信があるけど。
イェンスさんのことをそれなりに知っていると言うので、強盗に使った銃を預けた。
別に、銃を取ろうと思ってやったことではないから、返せるものなら返しておきたかった。
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