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魔力を高める方法を調べるために、イストーリヤ私立図書館に来ていた。
世の中には色々な魔法があって、皆、そのうちの何かを選択している。
それは、生まれや境遇によって定められていたり、修めようとして選んだものだったり、自然と選んでしまっていたり……。
この街で魔法を教えているところと言えば、教会や学院か、そう考えていたときにラファティ君とザラメデスさんが訪れて。
丁度良かったので、話を聞いてみることにした。
ラファティ君は辞書選びに来ていたようだった、ライクルスから貰った外国の絵本を読むために。
羽根ペンを渡した俺もライクルスと同じく、ラファティ君が多く学んでくれれば良いなと思っているもので、その様子を見られてなんだか嬉しかった。(やはり読み書きは出来た方がいい)
ラファティ君の魔法(特に聖属性)は、神様(教会の神様だそうだ)を信仰することによって、神様のちからを借りて発動するものだという。契約とは違うのだそうだ。
他の属性(主に風・水)については、また別なようで、ラファティ君が生来持つ魔法の力のようだ。
魔力の親和性……とラファティ君は表現した、ラファティ君の魔力が現実に作用しようとしたとき、自然と風や水の力となるのだろう。
生まれ持った、属性というか。
それも、独学だという。
物心ついたときには、既に自覚があり、それのコントロールを良くしていったという事のようだ。
(ラファティ君の魔法の主な発動方法として、"声に魔力を込める"ことが肝要なようだ"使いたい魔法のイメージを、心に浮かんだ言葉で口に出す")
ラファティ君の自主練としては、風や水の属性が強いもの(ところ)に多く触れることや、心に浮かぶ言葉を見つけること(メディテーションに通じるか)のようだ。
これが全部独学というのだから凄いことだ、自分に合った方法が見つかるまで試行錯誤もしただろう。
とはいえ、魔法の基礎や理論を学ぶのは足場が固まって良いだろう、というのは俺やザラメデスさんの共通見解だ。
独学はやはりクセが出やすいもの、しかし基礎や理論が足りないところにピッタリ嵌ると目を見張るほど伸びることもある、是非試してみて欲しいものだった。
ついで。
ラファティ君はヴェルデッタさんのことを妹のように思っているらしい。(ヴェルデッタさんもまた同じように思っているという)
ふーむ……面白いことだ。
Mすぎるザラメデスさんにも魔法について話を聞いた。
が、その前にザラメデスさんが美しいと思う人を聞いてみたのだが……
ジュリエッタさんとフランソワさんを挙げるのはわかるが、どちらも名前の前に「鞭がどう」とか「睨まれるとどう」とか付いていて驚いた。
Mすぎる……。
奥さんは鍛冶屋の娘だったそうだ、
「我輩にとっては美女、心に炎を持つ女であった。熊をなぎ倒し、己の剣を鍛え……おお、我輩の火 の天使よ!」
素敵なフレーズだ、まるっと引用してしまうくらい、とても気持ちが伝わってきた。
俺はその情熱にいたく感激したもので、小説だか自伝だかを書いてみてはどうかと言った。
中々興味深いとは言ってくださったものの、「数十年掛けて」だそうだ、早く読みたい人の身としては、数年でお願いしたいところだった。
ところで魔法の話だ。
ザラメデスさんの話を伺おうと思ったところ、先ずは此方のことを聞かれた。
勿論、他の人の魔法の話を聞きたいのは本当なのだが、やはり此れは俺のこと、俺の質問の意図を汲んでいるのは流石年季の成せる業というところだろうか。
そして様々なアドバイスを頂いた、為したい魔法のイメージの助けとなりそうなこと、瞑想の方法、魔力は高めるだけが全てではないこと、マジックアイテムのこと……
どれも俺のことをよく考えてくれているようであり、道は1つではないと言うことを示してくれているようだった。
魔法に拘らなくても良いと言うことも。
色々な道があり、どの道も決して楽ではない。
その言葉の意味を、体の芯から理解しようとしていた俺にとって、道をいくつも示して貰えたことは、とても有難いことだった。
自分が何に拘っているのか、わかってきたような気がしたからだ。
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