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テレスが、サリアさんの好きだった「黒ハゲ危機一髪」をやりながら故人を偲ぼうというので、教会へと向かった。
Showdownに参加している人達も多く訪れていて、この大会が無意味に殺し合うために行われているのではないことを感じる。(少なくとも此処に来てくれた者達の間では)
黒ハゲ危機一髪には既に3本の短剣が刺さっていて、テレスにも誰だかは分からないようだったが、俺達の前にも弔ってくれた人が居たのだろう。
うち1人はグリンさんのようだったが。
黒ハゲ危機一髪を始める前、テレスがモラさんに対して怒っていた。
何故、ドミニクのことは弔ってやらないのかと。
テレスの言うことも分かるが、モラさんの気持ちも分かることだ、しかし何より俺としては、サリアさん自身…或いは配偶者や子以外の者が、弔う資格を問うということが変に思えて、テレスを宥めた。
結果としてテレスは矛を収めてくれたが、それだけサリアさんのことを大切に思っていたのだろう。
皆で黒ハゲ危機一髪を進めて、後1人でその場に居る全員が短剣を刺し終えられる!というところで、モラさんが当たりを引いてしまった。
何となく残念……と最初は思ったものの、黒ハゲ危機一髪は誰かがその当たりを引いてしまって、アハハと笑う遊びだから、この方が良かったんじゃないかと思う。
むしろ、最後の人が飛ばしてしまうなんて、ぴったりだ。
モラさんには禿げる呪いが掛かったとか言って面白がっていたけれど、サリアさんも笑っているような気がした。(何か雨も降っていないのに雷のようなフラッシュが見えたし)
悪を討ち、悪への抑止力の為にと大会へ参加したサリアさん。
その目的を果たせたのかどうか、俺は気になっていたが…。
サリアさんの最後の戦いに同席していた天道さんは、「知らしめることは出来たのかも知れない」と言ってくれていた。
この日、ギガトールさんはサリアさんの弔いに来たShowdown出場者へとあるお願いをしていた。
そのお願いとは
「もしあなたのペアが優勝したら、ネージュを賞品として選択して欲しい」
というものだった。
俺は……ハッキリ言って、優勝した時にはそうするつもりであったけれど、このお願いを断った。
それは単に、俺が「自分のため」以外の理由をこの大会に乗せられないからだ。
それだけの余裕が無く、この時はそれだけを追い求めていた。
ギガトールさんでなくとも、誰の頼みであろうと断っていただろう。
………そしてこの時、俺はムカついていた。
ギガトールさんに敵意を向けてしまっていた、それは俺がこの大会に出るときに、こういった
なんと言って良いか分からない漠然とした"何か"……その望みを挫いてでも自分が優勝をすると決意したからだ。
この件の当事者が偶々ネージュであっただけで、俺の中でそれが変わることはなく、ギガトールさんも倒すべき敵の仲間であった。
しかしこれは単なる八つ当たりに近いものだったのかも知れない。
自分がリスクを負っているから、リスクの少ない方法を取っていることに苛立っただけと言えるだろう。
とんでもないことだ、そして得てして、現実はもっとあっさりとしている。
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