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あるときから、夢が繋がるようになった。
理由は分からなかったが、とにかく「夢が繋がった」としか言いようのない事態だった。
何人かが同じ夢を見ているのだ、その夢は何故か「物語」に限定されるが。
様々な夢を見た。
海の中、坂道、犬になったり、城の中だったり。
それぞれ別の物語ではあるが、関連性は「物語」であるということくらいだった。
実に不思議なことではあったが、特別何か実害がある訳ではなく人々の間で噂になるくらいに留まっていた。
ある日、その夢の中でエルフの少女に助けを求められるまでは。
死相の少女だった。
見るからに死をイメージさせるような、間近、それもすぐ手の届くような近くに死が忍び寄っている形相。
助けてと、それだけ。
夢の中で見た顔を手掛かりに人探しをするのは難しいことだったが、助けを求められたのは1人ではなかったようで、学院の者を中心に捜査チームが組まれていた。
メイアという、貧民区に住むエルフの少女。物語が好きだったらしく、図書館によく訪れていたという。
夢が繋がった現象は、この子からのSOSなのだろうか?
メイアの自宅を訪問していたモーブという剣士が戻らないという報告を受け、俺はメイアの自宅へと向かうことになった。
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