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闘技場で、サリアさんから「ペアを組むことはできない」という言葉を聞いた。
サリアさん自身に、より取り組むべきことがあるからだ。
しかし、此のことに少し負い目を感じているというか、この時期になって(探しているのにも関わらず←重要)未だペアを結成できていない俺を思って、応援(物理)をしてくれた。
運命力を試すサリアミサイルは自力救済してしまったものの、そこへリウさんがいらっしゃったので、この人が俺の運命のパートナーなんだなあ、と感じた。錯覚だった。
でもそれはペアパートナーとしてではなく、ペアを超えた3人目、チームとしての人員なんだ!
と雷に打たれたような運命を感じた。これも錯覚だった。
リウさんはどうやら、エントリーはしないものの、テレスと実況解説ペアを組むことになっていたようだ。
戦う者達そのものに興味があるということなら、それが一番だろう。
そして、そういう話が進んでいたというのに先日ペア結成支援会に来ていたテレスは完全に取材目的だったわけだと、此処で分かった。
マリーさんもやってきたが、この人とは別の運命を感じた。
試合中に今度こそ大変なことになってしまうという、死すべき運命(パクリ)を……。
テレスも来たところで、実況解説のテストとしてサリアさんと手合わせをすることとなった。
サリアさんも手練だが、小柄でレイピアを使うのとは体格差も武器のリーチやパワーも違う。
単に武器を使った打ち合いでは俺の方に分があった。
だが、サリアさんが「レイピアの柄さえあればユベルティさんなんんかコテンパン」と言うように、サリアさんで恐ろしいのはその魔術との組み合わせだ。
俺は予選を控えていたため、怪我をしたくはなかったけれど、俺はサリアさんの魔術と勝負することを決めた。
本当に良いのか?そう問うサリアさんの言葉の意味を俺はきっと正しく理解していただろう。
しかし、大会の予選・決勝では同じかそれ以上の苦難が待ち受けているに違いないのだ。
受けて立ち、それを超えて行かなければいけない。
サリアさんのエールを此処で受けとって、強く。
共に優勝を目指せなかった相手でもある、こうやって技を競い合うことも、もしかしたらもう無いのかも知れないのだから。
サリアさんは想像以上だった。
直接的な光魔法の攻撃だけではない……なんてものではない!
熱、単純な熱による不可視の刃。
空気が引き起こす陽炎や、舞い落ちる雪が急激な熱で小さな爆発を起こすので辛うじて輪郭が分かるだけだ。
そんなものを受ければ、熱で焼き貫かれるだけでなく、俺の体や雪の水分があっという間に爆発を起こしてバラバラになってしまうだろう。
俺は踏み固めた雪をひと塊にして氷の盾とし、その爆熱剣を一瞬だけ受け止めた!
それは舞い散る雪よりは大きなマイナスのエネルギーと、俺の魔術によってその熱を僅かな間だけ耐え、最終的には同じように爆発を起こしてしまう。
結果的にその爆発からサリアさんを逃すことは出来たものの、俺自身は受けてしまった。
俺の理想は壊さず・壊させずではあったけれど力が足りなかったのだ。
この手合わせは技を競うだけでなく、その意志をも試していた。
悪を滅さんとするサリアさんと、致命を防ごうという俺、結果はこのようであったが力を尽くしたことはきっと無駄ではなかったし、大会でぶつけ合えなかったことだけに満足感さえある。
テレスやリウさんの実況解説は、最初はたどたどしかったものの、きっと此れからの期間の中でどんどん成長していくことだろう。
(今日でさえ最初と最後ではエラい違いだった)
グリンさんも、闘宴での実況者として手本を見せた後はテレスに任せられると感じたことだろうし、俺とサリアさんがぶつかり合うときには、試合での楽しみにとその場を後にしてくれた。
恵まれた舞台だ。
俺はどんな人とこの舞台に上がることになるだろう。
28日に行われた第2回のペア探しでセシリアに声を掛けた。
詳しい話をしようと、川沿いの遊歩道に来てもらったのだ。(女の子…しかも病み上がりを呼び出す場所としてどうなんだという批判は受け付ける)
俺はセシリアのことで、確認しておきたいことが2つあった。
フランソワさんの事と、カッツェさんの事についてだ。
そのどちらも、俺がセシリアを信頼する為に必要なこと
今の俺は、俺の思う理想のセシリアを信じているし、セシリアもそんな俺を信じてくれているのだろう。
そう感じていた。
ペアを組むにしても、そうでなくても、いつかは確かめなければいけないことだ。
セシリアは己に忠実だった。
フランソワさんの真意はどうあれ、その行いに恩義を感じ、またその人柄を好きでいる。
カッツェさんのことも強く愛しているのだろう、セシリアは正直だ、裏表のない。
人はそこに潔さを感じ、セシリアのことを信頼する。
だのに俺は、セシリアを半ば神格化していたのだろう。
清く高潔な正義の使者のように。
そして、ヴェロナージで自分が取った選択に共感して欲しかった。
偽善の代償をセシリアに求めた。
この俺の醜さが表に出ないようにするには、多くのものを得るしか無い。
代償を求めないほど、満足をすることでしか。
自分を出さぬように、努めて口を閉じていたときのことを思い出す。
そのときと何ら変わっていないのかも知れない、「学習しない」とまた、魔女の声が聞こえる。
俺が見るセシリアの姿はよりリアルになり、正しく信じられることが出来るようになっただろう。
だが……。
そこへ、セシルさんがやってきた。
セシルさんとセシリアとの間には、まだ少し緊張が残るものの、セシリアとの件とも関わりのあるライチさんと会ったこともあり、少しずつ蟠りが解消されていっているのを感じるようだった。
セシルさんは賞金稼ぎであり、大会は賞金首を捕えたり賞金そのものを得るチャンスだと言ったところ、参加を前向きに検討しているようだった。
俺は、セシリアと組むことを薦めてみた、2人の間の壁を取り払うにはやはり同じことに取り組むのが一番だろう。賞金首と対峙する姿は、きっと以前とは違うだろう。
帰り際にセシルさんから相談を頂いた、セシルさんもきっと想いを伝えたいとも、話をした方が良いとも思っていたに違いなく、勇気が欲しかったのだろうと感じる。
賞金稼ぎとして切った張ったの世界に生き、セシリアの前に首を差し出すような人も臆病になることがあるのだなと思うことだった。
街外れの礼拝堂に薪の補充へ赴いたところ、そこでネージュに会い少し話をした。
礼拝堂の外にソレユが居て、しかも旅をする様子だったので、俺は少し急ぎ気味に礼拝堂内に行き声を掛けた。
ネージュは以前にもふらりと旅に出たこともあり、イトスギ森でのことを謝れないまま会えなくなってしまうのは避けたかったからだ。
それに、ただいまと言って貰えたのに、いってらっしゃいと言えなかったら問題だ。
彼女はどうやら運び屋ギルドの依頼を請けたようで、華中の国まで行くのだと言っていた。
ペティットから東、イルクセルを通ってそのまた東。
陸路で向かうのなら、中々の旅になることだろう。
どのくらい?俺はそう問おうとしてしまった、"Showdown"の決勝戦を見に来て欲しかったからだ。
この大会は、良いチャンスだ。俺のことを買い被っているのかどうか、ハッキリするのだから。
しかし、ネージュの旅は計画段階なのではない、今、まさに始まろうとしているところなのだ。
聞いてどうなるものでもない。
俺は旅の無事を祈り、見送るだけだ。
ルトナさんから貰ったトルコ石を渡す、ネージュはペティットに戻ってきて、此れをまた別の旅人に渡すと言う。
面白いことだ、この石が様々な人の手に渡り世界を旅し……それがずっと続けば良いなと思う。
(100回くらい続いたら伝説のアイテムになれるかな)
ソレユ君の話になると、途端に親馬鹿になる。
馬馬鹿で親馬鹿の二重奏、ソレユ君がイケメンなのか気にする割には、女の子(馬)にモテなかったらどうしようとか、それでいて女の子ばかりのところに行くのは親として心配だとか。
ソレユ君の結婚式では泣いちゃうとまで言い切るあたり筋金入りだ。
(いくら相棒とはいえ、馬の結婚式だぞ!?)
馬は本来のところハーレム形式なのだが、ネージュは大丈夫なんだろうか……。
とにかく、この旅の間、ソレユ君がネージュを確りと守ってくれることを期待して。
この日は森で修練をしていたが、その後現れた野生の馬、いやウマ、違うU↑m……うっ、頭が……
俺はこの日からずっと、カスタードクリームを使ったお菓子を口にできないでいる。
オールド13と言うチンピラに関することで、自警団詰所内で公開の会議が開かれていたため、参加をした。
ファルベリア(ヴァイス)がその会議の司会をしていたというか、彼女が開いたのだろう。
(見張りの目的以外での)自警団員参加者も居り、ハッキリとした意見を言う様子には少し安心を憶えた。
それだけ、ファルベリアが自警団内で信用されてきたということなのだから。
話を聞けば。
オールド13相手だけのことでなく、海賊そのものや居合わせたベリアに対する言葉を聞けば。
ファルベリアがどれだけ悪を許さず、市民のことを考えているかは伝わってくる。
まさに現場のデカ(というらしい)と言った感じ。
それ故に制度や上の人との対立はありそうだが……悪を追わせてこれだけ頼りになる者も少ないだろう。
悪人への処罰、住民への安心感、そして犯罪の根本を絶つこと(オールド13だけのことでなく、海賊団そのものをどうにかしようという様子が見られた)。
きっと、他の自警団員にも伝わっていくことだろう。
同様に、会議に出ていたギルバート。
オールド13のことも、言ってしまえばチンピラが騒いだだけのことではあるが、そういった事件にも真剣に取り組んでいるようだった。
物事の1つ1つに「それでいいのか?」という疑問を持つ様子は、防犯組織の一員として、とても好ましいものを感じる。
ファルベリア、サリアさん、ギルバート……皆、現場のデカだけれどそれぞれ違っている。
それぞれの正義があり、悪に対する姿勢が違う。
皮肉なことに、悪に多く接したり、自らが悪足りえる行いをすることで人は悪を理解していく。
誅す、滅す、処理する、赦す。
ギルバートは一体どうするようになるだろう、彼はきっと俺のことなど気にしては居ないだろうが、俺からすればちょっとしたライバルだ。
彼なりの答えが出ることを、楽しみにしてしまっている。
最近はめっきり雑貨屋のおねえちゃんとなっているベリアも顔を見せた。
今の期間、サンタの格好をしてチョコを配っているなんて、とっても雑貨屋のおねえちゃんである。
しかしうっかり発言は相変わらずのようで、ちょっと睨まれてしまっていた。
ともあれ、チョコを貰って悪い気もしないし、格好を付け過ぎなければきっとすぐに街の人達も受け容れて貰えると思うのだが……色々と、まだ考えが変わりきらないところもあるのだろう。
そういう風に育ったのだろうから、もう少し、時間がきっと解決してくれると思う。
ギガトールさんも自警団にケーキの差し入れをしてくれていた。
この日はお菓子を2つも貰えて、会議に参加していてラッキーだ。
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