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2024/05/02

レーヴィニュ王国裏物語

『巡礼』1月メインイベント「レーヴィニュ王国物語」を主催させて頂きました。
皆様にご参加頂けたお陰で何とか形にすることが出来たと思います、本当に有難う御座いました!

鯨上都市「アスピデ」に続き2度目の主催でしたが
「リレー式シティアドベンチャー」という新しい試みで、どうなるものか不安がいっぱい。
形式の作成に辺り、「瞑數の瞳孔」等を参考にさせて頂きました。
他、大筋のシナリオ原案に協力頂いたPL様にもこんなところでお礼を申し上げます。

イベ主的な裏話会場。「こうすればもっといい感じにできたのにしくじったぜ!」がメイン。
裏物語というより、チラシの裏物語。

・1/4 花畑にて ユングPL様有難う御座いました!
初回って超大事なのに、まだ脚本がふらふらしていたので結構大雑把な感じになってしまった感が凄い。
イベントの基礎情報を拾ってもらって、ここからレーヴィニュ王国物語が始まりました。

・1/5 ルリルラ・シュライネにて ラゼットPL様有難う御座いました!
いきなりタカりに行く。スレてる=タカる みたいな雑過ぎるイメージ。
イベント掲示板で告知している場所以外でも情報をちょっとは入手出来るようにと、このとき思ってて本当に良かったと思いました。(ギリギリだったから)
お友達紹介して欲しかったのは、このとき既に巡礼団の誰かから力を奪ってカードにしたいと思っていたから。
巡礼団の皆さんと過ごした記憶はありませんが、何となく気になるものはある様子。
帽子の男=ギリンガムと気付いていたようで、流石でした。

・1/7 テシト川にて エリシュカPL様有難う御座いました!
進行の手際が悪すぎて申し訳ありませんでした…!
採掘所とかいう超アヤシイところに居る人達も、実際には普通の国民で、用心棒も単なる残念な子。
魔物を登場させて用心棒と一緒に撃退で、採掘所の人達と仲良くなる感じ…とか良かったかもしれない!

・1/8 果樹園にて ネージュPL様有難う御座いました!
蚕獣人の娘リーンは、ペティット近郊に登場させたことのあるキャラで、一応同一人物です。
(一応…というのは話の整合性がギリギリだから)
きっとお父様の仕事の都合でペティット近くの村へ赴き、そのときに森に遊びに行ったんじゃないかなあ…と思います。(ペティットのことは認識していない)

普段はユベルティをメインで動かしているPLですが、サブキャラも(動かさないだけで)数は結構いるので、これの機に「このイベのNPCは過去のサブキャラ祭だ!」と思いましたが、あまり数は出せませんでした。
登場人物が多くなりすぎても良くないので、初志を貫徹しなくて良かった。

最初は髪の毛も結わずに気怠げに作業をするリーンですが、徐々にやる気を出します。

・1/11 ホワイトナイト・アイスクリームにて 魔衣PL様有難う御座いました!
折角調査に来て頂いていたのに後入りできず、申し訳無さでいっぱいでした…!
自分の後入りありきで作ったイベントだったので、痛恨。

・1/11 丘陵地にて ディアナPL様有難う御座いました!
メンヘラがとんだご迷惑をお掛けしてしまって申し訳御座いませんでした…!
正直、初めてお会いする方にとっては単なる全身地雷みたいなキャラでした。危険物。
(恐らく普段はこんな感じでNPCとイザコザを起こしていることでしょう)
選択肢を間違えると直ぐに刺してくるヤンデレ(しかも何故か強い)、完全に交通事故ですね。

信じられないかも知れませんが、数カ月前までは驚くほど良い子でした。

・1/12 花畑にて アデーレPL様有難う御座いました!
レーヴィニュ王国の営みに敬意を払ってくれる様子が印象的なアデーレさん。
イベントの情報を出すのも、作業を手伝って貰いながらの方がきっとこの国に愛着を持ってもらえるのではと思ってのことでした。
当初の予定ではもっと「お使い」っぽいことを起こしていく予定でしたが、割りとその日その日のことで精一杯。けれど複雑にならず良かったかなとも思います。

・1/13 ルリルラ・シュライネにて アデーレPL様、ランドールPL様有難う御座いました!
圧倒的誘導。お話中に失礼いたしました…!
このリーンもコトも割りと気に入ってますが、男キャラをあまり出せなかったのが心残り。
(官僚家のおじさんや国王やらが男だから比率を合わせるとこうなる)

・1/14 ホワイトナイト・アイスクリームにて ディアナ様有難う御座いました!
本店は歴史ある喫茶店なイメージ。(表現できたとは言っていない)
割りと常連さんと店員がゆっくり話を楽しんだりする。支店は普通のアイスクリーム屋。
最も関わってくる官僚家だということで、重要なハズなんですけど情報の出し方が下手過ぎて申し訳無いことに!

アークの実家という設定ですが、イベントとは全く関係させないオマケ要素。

・1/15 小劇場にて 参加者の皆さん、有難う御座いました!
ミュージカルが好きで遂にやってしまいました。
ランドールさんが主演女優になる運命力。
お察しの方も多い通りアレです、マ○アとドラクゥです。(F○Ⅵ)
邪魔をするタコみたいな敵を登場させるかどうか非常に悩みましたが、最終的に飛空艇で飛んで行ったりしないし、重要でないと思いカット。
しかし台本と選択肢の歌詞が違ったのは本当にすいませんでした、何故別々になっていたのか僕にも分からないレベル…!

終盤はセリフこそ「こういうことをこんな感じで!」という風に提示させて頂きましたが、ほぼランドールさんのアドリブです。演技力に全僕がスタンディングオベーションしました。

『花咲く地夢見て』はレ・ミゼラブルの「民衆の歌」を参考に。(申し訳程度のフランス要素1)


レーヴィニュ王国がちょいちょいフランス語なのは初代女王がそっち系だったということになっています。(初代国王や官僚家達は違う)

・1/19 花畑にて ディアナPL様、ネージュPL様有難う御座いました!
相変わらず探索パートの進行が下手。
日が暮れるまで頑張って探して欲しいという欲が見えすぎる主催、いけないと思います!

雑草のことに丁度いいタイミングでピンと来て頂けて有難がりながらも色々慌てていて
ツンデレに「仕方がないから手伝ってあげる!」と言わせようと思ってたのに
「私も探す」になっちゃいまいました。結果的にこっちの方が(元々は素直なので)良かった様子。

そして1月最大の反省。
なぜ雑草が示す道を先導していくのを妖精にしなかったのか…!
仲間の妖精達の足跡を見つけて、妖精が飛んでいく後を追うのが自然だし綺麗ですね、そうだったということにして頂きたい!(改ざん)。

時間も時間だったので、ちらっと犯人&本拠地。
「名前覚えたからな!」と言ってましたが、結局平和な国過ぎて特に悪いことは起こらない。
それにしても主催による強い誘導が目立っていたと思います、有難う御座いました!要精進…!

・1/20 テシト川にて ユングPL様有難う御座いました!
コトがどんどん腐女子になっていく。
もっとこの辺りで、今回のシナリオのテーマである「豊かさ」について話せれば良かったかなあと思います。

・1/22 ホワイトナイト・アイスクリームにて ディアナPL様有難う御座いました!
基本的には、情報は指定の場所に行くと勝手に出てくるようになっている…はずでした。
(交渉が上手とか下手とか、情報をちゃんと把握してるかどうかに関わらないようにするため)
ルージュ・ノワールはお察しの通りジュリヤン的なアレ(申し訳程度のフランス要素2)。中毒すると最終的には首が腐り落ちたりしちゃうんだと思う。怖い!

大御所の女優さんって好きです。草笛光○さんを最近見たのでその影響。
ハドライトは完全にこれ服○さんですよねわかります!

・1/23 フラクサス魔共和国にて ラゼットPL様有難う御座いました!
ハイパー説明不足回
謎のミステリーツアーにご同行頂き多謝…!
通年イベントと関係のあるキャラクターですが、描くことができるのか不明です。(多分ムリ)

・1/26 果樹園にて ネージュPL様有難う御座いました!
証拠品を渡せて大変安堵していたそうな…。
リボンというのは非常にファンタジーなアイテムだなあと思います。
現実ではやらないような髪型にしてくれる魔法のアイテム、リボン。
そんな素敵なものであるイメージが僕に刷り込まれたのは、完全にカードをキャプターする漫画のミラーちゃんの影響です。

・1/28 ルリルラ・シュライネにて ヨハネPL様有難う御座いました!
外出中だったので、大変お待たせしてしまう結果に!
最終日の予告回、といって良い感じに。
イベントでの参加者との意識の摺り合わせが一番苦労するところだと思います。
参加者と同じイメージを抱いてお互いに盛り上げていけると、とっても素敵なイベントになる…気がします!

・1/31 完結編
まさかの逆転○判。なお全然逆転してません。
もっとアクションの多い、アスピデ最終日のようなイベントも考えていたのですが
「物語」というイベント、シティアドベンチャーとしてやってきたイベントですから、ラストもそれに準ずるべきだと思いこの形式に。

ガイドと称して穴埋め問題を答えさせるというのは、些かPBC的には自由度に欠けるものだとは思いました。
けれど完結編の目的はリレーで繋いできたものを、最後に皆で一つの物語にする。
これだけだと思い、ガイドを採用。
実際には本当に粗だらけシナリオでしたが、最後にこうして皆で纏めを行ったことで
皆がリレーして集めてきた事件の真相という物語を共有出来たかなあと思います。

ラストは描写力の乏しさが露見しまくりでしたが、皆様の想像力でどうにかこうにか
飛んで行く妖精達、不安に包まれた静けさ…緊張…ぱっと花咲いていく街、聞こえてくる歌。
そんなシーンを補完して頂ければと思います。(描写がんばろう)

証拠品「ルージュ・ノワールの種」を渡す前くらいから、完結編への調整に入っていました。
まだまだシナリオ的には情報を出したり話を膨らませる必要や余地がありましたが
情報を自分でWikiに纏めていて「ここはどうだったっけ?」と確認したりする回数が増えてました
主催である自分がそうなのだから、参加者にとっては情報過多になっているハズ……
もう少し情報を絞ってスッキリしたシナリオに、そしてプレイアブルにしたいものです。

全体的に、バトルは殆ど無いし情報は勝手に喋るし、歯ごたえはないイベントだったかも知れませんが、自分のファンタジーの一部を表現出来たかなあと感じます。
次はちゃんと逆転させたりアクションしたり、もっとファンタジック、ドラマチック、ヒロイックなロールやイベントにしたいと思っておりますので、よろしくお願いします!

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2015/02/06 PL Comment(0)

2/28 広場にて

広場でギルバートとモラさんがShowdownの話をしていたので混ぜてもらう。(飴をを配っている不思議な女の子も居た)
ギルバートが珍しく私服で居るのを見て、その後も少し話をした。

ギルバートは怪我の為療養中だったようだが、怪我のこと以外にも落ち込み、参っているように見えた。
話を聞けばやはり何か、抱えていることがあるようだった。

俺はそれを最初、やはりペティットという街のこと(例えばShowdownという大会の危険さ等)について多忙であり参っているのかと思っていたが、それは違った。

誰か個人のためのこと……自警団員としてではなく、1人の人間として関わっていること。

けれどギルバートはそれについて、自分は殆ど役に立てそうに無いのだという。
それでも此れだけ思い詰めて、ただ支えになってやりたいと口にしていた。

純粋だ。
何故、俺はこの純粋さを持てないのだろう。

どうして会いに行ってやれないのだろう。

その答えが自分では分かってしまっていて、結局、足があの場所へと向かうことは無かった。
そんな自分が嫌で、もうできれば…会うことが無ければいいのにとすら思った。




お相手頂いたキャラクター… ギルバート モラ クラリサ

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2014/11/20 ユベルティ Comment(0)

2/22,25 ハイパー&ウルトラかまくら祭り

ギャグ回につき。

皆のお陰で街にハイパーでウルトラなかまくら達が産まれたぜ!!有難うみんな!!!
来年もまた、凄いかまくらが作られることを期待してるぜ!!

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2014/11/19 PL Comment(0)

2/20 六花の神殿にて

どこか1人になれるところへ行こうと思って、六花の神殿へ向かった。
此処はどういった魔法でか年中雪が降っている。
この日は大雨だったけれど、季節に関わらず、天候に関わらず雪の降る神殿なら静かに過ごせそうな気がした。

けれどそこでは、マクナーリアさんが魔法の練習をしていた。
自然の中の魔力を我が物とする魔法らしく、雪の中から氷の魔法を身に着けているところだったようだ。
この魔法は扱いが上手くなれば自然が味方をしてくれるかのようだが、扱い切れなければ魔力が暴走して自然に取り込まれてしまうのだという。

……あまり頭に話が入ってこなかった。(ミルリアというマクナーリアさんの魔法の先生がペティットに来るとか何とか。)
雨の中を帰るのも大変だろうから送ってくれると言うのを辞して、俺は病院へと戻った。

街から居なくなってしまいたかったが、決勝戦を見る為に俺はまだ此処に居た。



お相手頂いたキャラクター… マクナーリア

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2014/11/19 ユベルティ Comment(0)

2/17 VS龍翔氷ノ羽音(仮)3

魔法のスクロール「マーシュ・スワンプ・アンド・マイアー」
岩を泥や砂に変えてしまう魔法が封じられている。
変化させられる量は体積にして、たったの1立方メートル程度ではあったけれど。
俺の狙いは、その泥や砂そのものではなかった。

効果範囲を細く引き伸ばして糸状にし、岩を賽の目…丁度ルービックキューブのようだ…に切り離すためにそれを使った。
俺の「バウンス・ノーバウンス」を掛けるには対象を1個のモノとして認識しなければいけない。
天道へと続く限りなく広い地面は、俺の立っているその一部は、1辺1mのサイコロ状へと切り離され、27個のモノになった。

シューティングスターダストキュービック
それらはフィールド内を跳ねまわって、パルティータさんの発生させた氷塊と打ち合い天道の発生させた氷樹を打ち砕き、ロゼッタさんの足場になる。
そこにCrasH戦で使ったような鉄球を加え、更には無造作に跳ねまわるそれらをアーシャの導きによって誘導する。

切り拓く力…今思えば、27個のキューブと10を数える鉄球、そして分身させたアーシャ……
普段の魔術管理キャパシティをずっと超えているものだけれど、どうしてこのときは、いつもやっているかのように出来たのだろう。
その感覚は、亜人狩りを止めるため、ライダー達と決戦を行ったときのものに似ていた。


 このキューブ達は天道さんやパルティータさんを打ち倒すことは無かった。
特に天道さんは相手の力を使うことも上手い人だ、俺のキューブのうち約半分は天道さんの念動力に支配されて俺のキューブを撃ち落としにかかる。
賑やかだったフィールドに、再び氷の静寂が訪れようと……
けれど、確かに道を作ってくれた。そしてロゼッタさんが、天道の魔法、その輪廻を一瞬崩した。
俺が足を前に進めるのに、これ以上の理由は要らない。
観客の声も聞こえた気がした。
苦しいだろう、厳しいだろうと……でも、頑張れと。

回転するキューブに、旗で逆の回転をかけて威力を増して打ち込んだ。
バウンス・ノーバウンスの副産物とでも言うべき"摩擦"にこのとき、初めて、自然に気が付いた。
天道さんの守りを突破するために、もっともっと威力が欲しい。
その為にはどうするべきか、俺の無意識が加速していた。

パルティータさんの使い魔が、天道さんの不発に終わった術のエネルギーを用いて、俺をキューブの盾から追い出す。
余すこと無く使い倒す、龍翔氷ノ羽音らしい戦いだ。

回転キューブは、天道さんが支配したキューブが3つ掛かりで止める。
ねじ込む、もっと、もっと!!

毒の短剣で天道さんの車椅子を狙う。
この短剣に塗られた毒は、魔力に染み込む。
天道さんがもし凍土化を解いてその魔力を自分の体に還元したら……そのときに彼女の体を蝕むように。そういうものだ。

だからもっと押し込んで、追い詰めて、「よく此処まで来たな、だが私の勝ちだ、本気を見せてやろう」そう言わせなければならない。(それは皮肉なことに、キューブを用いたことでその必要性を天道さんに失わせてしまっていたのだが)


 そのとき、目の前でキューブ達が弾け、短剣が打ち飛ばされた。
天道さんが僅かに調整していた、まだ生きていた俺のキューブが飛んできたのだった。
目の前が開ける、氷の破片を撒き散らして。

前が見えた、天道の姿が見えた。
ああ、あとたったこれだけの距離じゃないか。

俺は届くかも知れない。


しかし俺はそれを見ただけだった、射線が開けることが分かっていた天道さんは、俺に氷の槍を放っていた。
それは冷たく鋭く、一瞬持ってしまった希望を刺し貫くようなものだった。

此処で此れを受けてしまっても、防いでしまっても、ひとつ遅れてしまう。
そうしたらもう二度と届かない、追い詰められない。
終わってしまう。
そう直感したときには、鞘に手が掛かっていた。

"ラスティエッジ"
ラゼットから試合前に借り受けた刃。
この剣は恐ろしいほどの鋭さを持つが、それを維持できるのはほんの一撃の間だけ。
猟奇殺人鬼が用いていた身の毛もよだつような切れ味。
それが氷の槍を切り裂いた。
殆ど衝撃は感じない、空気を斬ったかのようだった。
氷の槍は、俺が前に進むスピードをほんの僅かも落とすこと無く2つに別れて。

加速していく、高まっていく。
コールさんと戦ったときの感覚がまた押し寄せていた。
次にどうしたら良いのか、行動する前から分かっているかのように体が動いた。
俺にあるのは紅い身体強化でも赤い角の力でも血い魔法陣のスピードでもなく、この速さなんだ。


ACEを切る。
グリンさんのAs(AccelとAntiを用いた身魔一体の速さ)を参考にした、俺のACE。
俺にだって出来る。絶対に負けない。諦めない!!
後でバウンスドパイルと名付けるこの技は、その気持を乗せて天道の翼二枚を穿った。

けれど終わりじゃない、俺は走りだしていた、走りだしていることにも気付かないまま。
天道さんの翼を剣で薙ぎ、拳で打って魔法を伝えて機能不全に陥らせた。

良いことだとは思わないが、確かに楽しかった。
ロゼッタさんの命も危ないようなこの状況で、優勝しなければネージュの身もどうなるか分からないようなこの舞台で。
強者を演じ自分を追い詰めてくれる者を待つ天道を追い詰めようとすることは。

もっと前に、もっと前に!この拳が天道禊に届くまで!!

けれど俺は――



夢を見ていた。


優勝を果たした夢を。
もっと前に、もっと前にと、戦いの先を読もうと加速し続けた頭が見せた夢なのだろう。
そこで俺は高らかに宣言していたんだ。

キャプテンロック、次はお前だと。
お前が成し得ず諦めて逃げ出した大会に優勝し、真正面からお前の卑劣な遊びを超えたのだと。

それが海賊にとって何ら不名誉と思わずとも、俺はそれで良かったんだろう。

勝ち誇っている姿を見ていたけれど、それはただのビジョンで、何かを得た感覚は何処にもなかった。
勝ち誇ることは悪徳だ。
けど、優勝の瞬間だけはそれが許されるような気がした。
俺は、あとどれくらい頑張れば良い…?

それだけをぼんやりと思ったとき、俺の目は再び開いた。


 天道の落胆した眼が見えた。
"違った"かと言われているようだった。
追い詰め、追い詰めさせんとする部分では共有できるところがあったとしても
俺にとってそれは、優勝への道筋でしか無かった。

天道を視て居なかった。
勿論、俺は優勝するために天道禊という人物を見て、戦い方を見て準備をし戦った。
しかし闘いに対する欲とでも言うべきものなのか、鬩ぎ合いの中で貪欲になれなかった理由はそこにあるのかも知れない。
俺の戦闘者でない本性が、この試合で打ち砕かれるのは、当然と言えば当然のことなのかも知れない。


俺はそれを承知の上で戦ってきたつもりだった。
その"我儘な優勝"を命題としてきた。
そして届かなかった。

こんなときでも、俺は取り繕っていた。
大声を出して誤魔化していた。
本性を剥き出しにしてでも優勝しようと決めたはずなのに、負けた途端、また見栄を張っていた。

どうしてこうなってしまうのだろう。

どうしてこうなってしまうのだろう。

優勝の先にその答えを求めた大会に負け、俺は未だ、変わりきれないまま。

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2014/11/14 ユベルティ Comment(0)

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