[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
- Newer : 09/04 街の広場にて
- Older : 08/29 川にて
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
年中一定の雪の降っている神殿。
ティルカニアの話で来るのが先かと思っていたが、偶然依頼があり訪れる事となった。
依頼自体は簡単なもので、特筆すべき事も無かったが。
気温は高いと謂えど、雪は冷たいもので。降られっぱなしも寒かったので休憩しようと、神殿を訪れた。
そこに居たのはロイアリスというエルフ(見た目は12歳くらいだけれど、千年単位で生きているらしい。驚きだ)祭りの日、裸足で歩いていたあの子だ。
千年の時を生きると言って仙人のようであったり(誰もが千年生きれば仙人のようになる分けではないと思うが、それでもロイアリスさんはそれなりに幼く感じるところもある)しないのは、長い間閉ざされた生活をしており、最近になって街へ出るようになったからのようだ。
人ごみに流されながら(最終的には抱っこして貰ったらしい)買った黒のハイヒール。
歩きなれない内からハイヒールなんて!と思ってしまうのは、やはり悪い癖か。
歩けと言いたくない、言ってはいけない事では無いのだけれど、恐ろしい。
それをさて置いても、やはり色合いはドレスに合って似合っていると思った。
自分の美的感覚も、及第点にはあるのだろうか。いや、自明の事柄を言い当てただけかも知れない。
ロイアリスさんの昔の話を聞かせてもらった。
もっと早く、訊いても良かったのだろうけれど。
どうにも過去の事を聞くのを躊躇ってしまって、半ば破れかぶれに問い掛けて。
踏み込むこと、分を守ること、どうしたら上手に出来るだろう。
今日も試行錯誤。
ロイアリスさんの長い生にとって、18歳のとき、というのは大きな転機だったようだ。
炎に包まれた過去。
そんな昔の事を俺に責められる筈も無い。そんな事が出来るのは、当時の者達だけ。いや、何年前であっても同じ。
彼女の話し振りから、長い時を森で過ごしている間に、そのときの事を乗り越えているように感じた。
そして今、再びそのときのような転機、変革が起ころうとしているという。
森を出て人と接すること。
きっと大きな変化、ロイアリスさんの不変の多くを破壊して、再生させるかもしれない。
それは18のときのように、彼女が齎すのか、誰かによって齎されるのか。
どちらにしても、今度は、その変化の後で森に隠れて暮らすようにならなければ良いなと思う。
2011/09/04 ユベルティ Trackback() Comment(0)
COMMENT
COMMENT FORM
TRACKBACK
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |