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- Newer : 10/13 川にて
- Older : 10/4 自警団詰所にて
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闘技場で、アイザックとギルバートが手合わせをしていた。
同じ自警団員のアズライトさんが審判をやっていて、俺も含めて何人かの人が観戦をしていた。
このとき俺は、ギルバートのことを羨ましく思った。
変わっていくことが出来て、しかもそれを見てくれる人が居ることを。
俺も変わりたいと思ったらもう居ても立っても居られずに闘技場へと飛び出していた。
アズライトさんに相手をしてもらえることとなり(怪我をしていたのに!)、俺は修練としては少し勿体無いとも言えるが……短期決戦で、一気呵成に攻め立てる戦法で向かった。
それが最も勝利に近いと思ったからだ、アズライトさんの直接攻撃でない魔法は戦いが長引くほど此方を不利にすることが出来る。
息つく暇さえ与えないことが最も有利だと思った。
(こうやって勝ちに拘った戦い方を選んだことでアズライトさんや観戦していた人達は、もしかしたらドン引きだったかも知れないが)
俺はその手合わせの中で、実戦であれば一撃で戦闘不能になる場所を攻撃すると言ったが
実際のところ、そんなことが出来る自信はなかった。
余程、そうしなければ自分が死ぬという場面で無い限りは、冷静に急所を狙えるとは思えなかった。
その甘さがいつか身を滅ぼすことになるかも知れないと分かっていても、そうしたいとは思えないが
此れだって不確かなものだ、確固たる信念があってやっていることじゃない、嫌だからってだけで、必要に迫られればやるのだから……中途半端だ。
俺の中でまだ正しさについて答えが出ていない。
そんなときにルインと出会った、紛れも無い賞金首、此処で捕えなければいけない相手。
俺は自分を試したかった。
絶対に逃さないと心に決めて挑み、自分がそれを実行できるのかどうか。
そして勝つことが出来るのか。
オメガと戦ったときとは違うことを、結果として示したかった。
ルインが賞金首として生きている訳を聞き、挑んだ。(勝手なことだが、俺は理不尽と致命的が嫌いだ。ルインは生きるためと、探しもののためと言った。そして が夢だと)
だが、駄目だった。返り討ちにはされなかったが、まんまと逃げられてしまった。
(返り討ちにされなかったのは相手にその気が無かっただけだろう、水中の俺を仕留めるのはさほど難しいことではない)
バウンス・ノー・バウンスにも対処をされてしまった。
不完全な魔法では、この程度なのだと思い知らされたようなものだ。
俺は力を持つことが好きではない。
けれど、負けたくない。変わっていきたい。
それはこの道をもっと進んでみるのに十分な理由のように思えた。
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