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ヨハネが捕まったらしい。
冒険者として活躍する事で罪を償うという形になったのは、とても寛大なことだ。
広場で事の成り行きをヘレンさんから聞くことが出来た。
ヘレンさんは亜人狩りのメンバーで、貿易船でのことでは同じ目標に向けて戦った。
しかし、ちゃんと話をしたのはこの時が初めてだったので、良い機会が得られたことだ。
ヨハネは行方不明になっていたが、ヘレンさん他、カッツェさんサリアさん、セシリア、ミカ、ライクルス、レウリアが協力してくれたとの事だ、有難い。
ヨハネは冒険者になった方が良いと思っていたので、こうして実現したのは嬉しく、彼らのお陰だ。
ヘレンさんはコタロウの(女の子の友達の)話をすると少し不機嫌になったようだった。
何か複雑な思いがあるのかも知れない…。知らず話に出してしまったが、コタロウは大丈夫だろうか。くわばらくわばら。
発 者 同 . 。_ ____ 争
生 同 .じ . /´ | (ゝ___) い
.し 士 .レ .__/'r-┴<ゝi,,ノ ro、 は、
.な で .ベ ∠ゝ (ゝ.//` ./`| }⌒j
.い し .ル } ⌒ /`ヽ、_∠l,ノ ・ヽ´
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俺は変わった、変わった筈なんだ。
けれど実際には、ただ被る仮面を新しくしただけだったのかも知れない。
学習能力が無いと、君は言うだろうか。
賭場で、探していたサトリ(オメガ)に遭遇した。
本当はユキギエ達を探して貰う為の頼みをしようと思っていたのだが…
俺の役目は襲撃を防ぐ時間稼ぎでは無くなってしまったから。頼み事自体が無くなってしまった。
探しているよフラグ投げ放しもどうかと思い、ディシーブの事を餌に(こいつがディシーブの下に付いているなら、張り紙を張って居そうなものだ)何か聞き出せるかと…いや、思ってなかった。
簡単に言うなら、ムシャクシャしていた、といったところか。
正義がどうとか、言ってみたけれど。
「逆切れ」だと言われて何も言い返せなかったくらいだ。(良く考えたら逆切れではないのだが、ただ感情に任せていたから何も言えなかったのだろう)
戦いになれば、きっと酷い事をしてしまいそうだったから、嫌だった。
逃げようと思ったけれど、皆を狙うと言われてしまって。
最近ずっと腹の中にあるムカつきが、喉から出て来てしまったみたいだった。
どうしてお前まで俺の邪魔をするのかと、ただそれだけ。
(反対勢力なのだから実際にはどうしてもクソもない)
簡単に勝てなかったのもまた。
本気を出したから強いですなんて、ある訳ないのだ。(少なくとも俺には)
そこからはただの喧嘩だ。
やっぱり、酷い事を沢山した。
他の人が同じことをやっているのを見たら、俺はその人の事を好きになれないだろう。
命を取らなかったり、血を見るような事を躊躇ったのはただ臆病からだった。
優しさなんてどこにもなかった、イカレてる。
ネージュ…。
これで何処が優しいって言うんだろうか。
例え君に接するとき優しかったとしても、別のところでこうである人間を優しい者と言うのだろうか。
自分というものは、決めて持つものなのだろうか。
確かにサトリは自分を持っていたように思える。
決して俺と馴れ合わなかったし、脅しに屈する事も無かった。
その強さは、自分自身を「これ」と自分で定めたが故なのか。
自分なんて、皆、自然発生的に持っていて、俺も当然そうなのだろうと思っていた。
そしてむしろ、俺は「こうありたい」と願う姿に近づこうと思って来たはずだ。
人は変われないのか?
俺が変われないだけなのか?
誰か見せてくれ、どうか。
港でクロアに出会った。
何ぞ体を動かしたい欲求に駆られて(ロイアリスを待つのにも気が滅入ってきてつらい時期なのかも知れない)依頼を請けてみたら、亜人であるクロアを狙った罠であったらしい。有名人は大変だ。
ユキギエの事で暗殺者と聞けば精神が擦り減りそうになったが、クロアは職業:暗殺者というよりクラス:アサシンだろうか。
技能は技能、要はやっている事が何かだ。
ユキギエも同じようであればと思うが、組織のしがらみというものは面倒なのだろう。
本当に、どうしようもなく、面倒なのだろう。
とは言え、5人掛かりでクロア一人を狙うような(それでも一人頭20万Gだろうか?本当にボロいことだ)奴等で、クロアと二人でなら特別な苦労も無く捕縛出来た。
(クロアが猟銃で狙われる図が面白かったのは内緒だ)
自警団に差し出したが、単なる便乗犯だろうか。(取り調べ待ちだが、多分そうだろう)
何が何だか分からない理由で狙われても堪らないだろうと思い、クロアを船に案内して亜人狩りに関する情報を共有した。(彼の故郷ではやられたらやり返すのが普通だというのもあり)
ロイアリスの事を思えば、クロアにとっても他人事では居られないのもあるかも知れない。ヤンキーだけど気の良い奴だから皆とも上手くやれるだろうし、空を飛べる彼の力が役に立つ場面は多いだろう。
イルクセルに行ってみたり、張り紙を剥がしてみたり。
正直に言えば煮詰まって(誤用)いた。
亜人狩りについて調査を進めながら、ユキギエによる襲撃を警戒するのはかなり無理があった。
そも、何処から来るか分からない襲撃を一人で警戒することから無理がある。
どうして良いか分からなかったし、疲れていたし、夜は中々眠れなかった。
誰かに助けて欲しかった。(思っただけで絶対言わないけど!)
そしてミカからの手紙に助けられた。
些細な事で良かった、誰かの優しさを感じられれば。(手紙の内容は些細以上に心強いものだったが)
特別な事じゃなくて良い。
俺は一人でも変わることが出来る。
けれど誰かの力があれば、きっとより良く変わる事が出来ると思う。
ブラッキーさんの術でユキギエから伝わってきたような絶望に、身を浸さなくても良いのだと思った。
まだ諦めない。出来る事があるはずだ。(と思ったら二つのことを思いつけた)
味方など居ないと言ったユキギエは、この絶望と一人で戦っているのだろうか。
この日の夜、同じ場所で男に出会った。(ポリシカレポートによればディシーブと言うらしい)
此処で起こった事はポリシカさんに伝えておいたが…。
まさか、こんなにあっさりと、殆ど偶然に出会うとは思わなかった。
クランの人間。
どの手掛かりから至る事が出来るのか、どの手掛かりからなら、並行し得るのか。
悩み抜いていたときに、こうも簡単に。
何の準備もしていなかったから、というのは言い訳に過ぎないが…このときは命拾いをした。(といって、相手に命を取る気は無さそうだった。捕えてスピアーと交換したがっていたようだ)
奇妙な男だった、面白いと言っても良いが…矢張り、冷酷さのようなものを感じる。
偶然だか、どうだか、ブラッキーさんも居た。
恐らくディシーブの術を防いでくれたように思うのだが、ブラッキーさんは何も言わずに俺の前から去って行った。
ブラッキーさんには昼間に頼んでいたことがあった。(考え付いたことその1)
が、それを承諾してくれるかの返事さえしてくれなかった。
わざとらしい程の強い拒絶…。
それが何を狙っての事かは分からない。
他所に隠れずにこんなところをうろついているところからして、一人でユキギエを仕留めるつもりで居るのかも知れない。
俺はそのつもりだった。ミカからの手紙を読むまでは。
だから、ブラッキーさんの様子を見たとき。また一人でやろうとしているのかと思った時。
病院だかどこかに縛り付けてやればそれで事足りると思った。
信じていない部分があった。
手紙に励まされていなければきっと実行していただろうけれど、諦めきれなかった。
ブラッキーさんの考えを知ろうと問いを向け、此方の考えを伝え、もう一度共に頑張ろうと告げた。
けれど…。
きっと何か考えがあっての事だろうとは思う。
けれどそれを一人で行っているのだろうか、そしてその考えの向こうに、俺の願うような結果があるのだろうか。
信じられなかった。
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