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荷馬車の護衛中、山賊崩れの襲撃に遭い、一戦交えた。
その後、彼らが馬車を立ち止まらせる為に道を塞いだ丸太をどうしようかと困っていたところにランタルさんとガンちゃん(ヨルムンガンド)がやってきた。
ランタルさんは黒い狼の獣人で、身の丈は2mをゆうに超えており、かなり迫力がある。
身につけているものも、野外での戦闘に向いたものであり、声を掛けられたときにはドキっとしたものだ。
だが、丸太が転がっていると見るや脇にどけるのを頼むまでもなく手伝ってくれた。
大きな丸太一つを軽々と持ち上げて運んだかと思えば、次は2つを抱えて行った。
俺であれば1つどかすのにもかなり苦心しそうなものだったが、凄い力だ、背中の馬鹿みたいに重そうなハンマーも伊達では無い。
闘技場では賭け試合を行っていたという噂を聞いたこともあったが、それも本当のことだったようだ。
ランタルさんは共に丸太運びを競い合ったガンちゃんと意気投合したらしく、この場でコンビが結成されたようだった。
2m越えマッチョ獣人2人のコンビ、中々話題になりそうだ。
俺の以前居たところでも、龍の獣人と狼の獣人からなる伝説の傭兵コンビが居たことを思い出した。
ガンちゃんは退院したてだと言っていたが、ランタルさんが丸太を運んでいるのにやおら闘争心を掻き立てられたのか、激しい丸太運び競争が始まった。
ランタルさんが2本運べばガンちゃんは3本、4本運べば5本というようにエスカレートして行き、最終的にはガンちゃんが筋肉ダルマ爬虫類の意地を見せつけた。
その負けず嫌いな様子が気に入ったランタルさんからコンビの誘いを受けて、二つ返事で了承、面白いことだ。
その後はゴールドビーを発見するも、俺にあまり時間が無かったので見逃すことにした。
金運がない。
悪魔と戦う神父だという自己紹介が耳に入り、商店街で足を止めた。
そこではヴェルデッタさんがジョンさんと言う戦う神父さんと話をしていて、俺もそこに加わった。
途中でお化けの格好をしたジルもやってきて……。
ジョン・ブラックさん。商店街で買ったらしいマジックアイテムが沢山入った買い物袋を持っていた。
(きっと衝動買いしてしまいがちなタイプなんだ)
ジョンさんの所属する教会の中でも武闘派というか実働部隊と言うのか、アンデッドや悪霊退治を専門とする神父だそうだ。
得意技は正拳突き。(魔法も使うとのことだが)
この街ではアンデッドは行くところに行かなければ居ない(とか言っていたら1ヶ月もしないうちに白骨の魔物が街中に湧くなんてな…)ので、実働部隊としての仕事は少ないか、若しくはそういう「行くところ」に出ずっぱり、といった事になるかも知れない。
真面目で謙虚といった、実直な神父らしい様子だ、この街には長く居る予定なのだろうか?
ヴェルデッタさんにも、普段の仕事のことを聞いた。
装飾品へのエンチャントや、造花を作っているという。
水の守護はふわーっという感じらしい(どんな感じだろう?)が、1回1000G前後と手を出しやすい値段のようなので、今度お願いしても良いかも知れない。
と、思ったが俺は装飾品の類をまるで持っていなかったし、つける習慣も無かった。
ジルがお化けの格好をして驚かせに来たとき、恐怖から、てやーっとジルを突き飛ばしていた。
普段は大人しそうな様子ではあるが、やるときはやるタイプなのかも知れない、ライクルスを甚振っていたことも記憶にまだ新しいし。
ジルはどうやら演劇の練習……役作りの一環としてお化けの格好をして人々を脅かしていたようだ。
芸術祭での演し物は音楽劇、「暗い屋敷の寂しがり屋おばけ」(だっけ)をやることに決まったらしく、その練習中なんだそうだ。
街の人も参加できる形式なのだというが、一体どのようなものになるのだろう?
俺達プチ・リブレも負けていられない。
良いマッスルの気配を感じる(3日ぶり2度目)と、パケットさんという熊獣人が自主練に励んでいた。
大きな剣をふるう姿は、どうも背中を庇っているようではあった。
怪我のあるときに何故鍛錬をするのかと聞いたが、日課だということにしておいてくれと言っていた。
何か厄介事を抱えているのかも知れないが、思い詰めている様子もないので、言うとおりにすることにした。
だが、興味があったので何故かと詳しく聞いてみれば、鍛錬を人に見られるのが嫌いなのだと言う。
恥ずかしいんだとか。(このときも深夜で人気はほぼ無かった)
確かにどこの流派で何年修行したといった風ではなく、自己流での剣捌きなのだろうが……
見られるのが恥ずかしいだけで、今の剣そのものはそう嫌いでは無いのだろう。
人間、本当に嫌なことからは離れたり変えようとするのもだ。
俺はパケットさんの剣技が好きだった。
自己流での戦い方というのはその人の個性が如実に現れる。
(型を用いていてもそうだが、より分かりやすい)
このときには、俺はパケットさんの剣技から不思議な優しさを感じたものだ。
おやつを食べながら月のこととか、臆病なくらいが長生きできるとか、そんな話をしていたが
食べ終わると「お腹も膨れたし鍛錬する?」だなんて、怪我をしているのに
あまつさえ、怪我しているときのほうが緊張感があるだなんて。
怪我を理由に遠慮すれば、パケットさんの大剣を貸してくれた。
それは鎖のついたもので、当人は「つい武器を投げちゃったときの保険」なんて言っているが、使いこなせば中々恐ろしいものだ。
同時に利用されやすくもあるが、予め想定しておけばリスクは高くない。
色々と話したことだが、パケットさんは自分の身に対しては大雑把というか、大胆なところが感じられる日だった。
怪我があった方が緊張感があっていいだとか、魔法は詠唱される前に口を塞いじゃえとか、怪我しているのに野宿するだとか。
体が傷つくことと心が傷つくことは違う、こうしてパケットさんが我が身を蔑ろにしているからと言ってその精神も同じようなのだと勘違いしないようにしなければ。
酒場で芸術祭で行う予定の第二回プチ・リブレ公演について悩んでいると、ジルがやってきた。
ジルも芸術祭では学院の皆と演し物をする予定だそうで。
この子とは此れまで、自警団から逃げ出して行き場を無くしていた路地裏、だとか。
なんか悪い奴に人質にされかけていた詰め所だとか、そういった場所でしか会ったことがなかった。
今は学院に通っているというので、こういった場所で会う機会も増えるだろうと思うが。
芸術祭での演し物がまだ決まっていないらしいが(後数日だ!)、それは俺も同じだ、ジルは音楽をやりたいと言っていたがどうなるか、まだ学院には入ったばかりだし例え希望の演目でなくとも皆で何かをやるというのは非常に良いことだから頑張って欲しいことだ。
俺の公演についても大道芸のようなことを盛り込んではどうかというアドバイスを貰った。
確かに何ぞパフォーマンスを行うというのは悪くない、検討してみようと思う。
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