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- Newer : 9/22 商店街にて
- Older : 9/18 酒場にて
良いマッスルの気配を感じる(3日ぶり2度目)と、パケットさんという熊獣人が自主練に励んでいた。
大きな剣をふるう姿は、どうも背中を庇っているようではあった。
怪我のあるときに何故鍛錬をするのかと聞いたが、日課だということにしておいてくれと言っていた。
何か厄介事を抱えているのかも知れないが、思い詰めている様子もないので、言うとおりにすることにした。
だが、興味があったので何故かと詳しく聞いてみれば、鍛錬を人に見られるのが嫌いなのだと言う。
恥ずかしいんだとか。(このときも深夜で人気はほぼ無かった)
確かにどこの流派で何年修行したといった風ではなく、自己流での剣捌きなのだろうが……
見られるのが恥ずかしいだけで、今の剣そのものはそう嫌いでは無いのだろう。
人間、本当に嫌なことからは離れたり変えようとするのもだ。
俺はパケットさんの剣技が好きだった。
自己流での戦い方というのはその人の個性が如実に現れる。
(型を用いていてもそうだが、より分かりやすい)
このときには、俺はパケットさんの剣技から不思議な優しさを感じたものだ。
おやつを食べながら月のこととか、臆病なくらいが長生きできるとか、そんな話をしていたが
食べ終わると「お腹も膨れたし鍛錬する?」だなんて、怪我をしているのに
あまつさえ、怪我しているときのほうが緊張感があるだなんて。
怪我を理由に遠慮すれば、パケットさんの大剣を貸してくれた。
それは鎖のついたもので、当人は「つい武器を投げちゃったときの保険」なんて言っているが、使いこなせば中々恐ろしいものだ。
同時に利用されやすくもあるが、予め想定しておけばリスクは高くない。
色々と話したことだが、パケットさんは自分の身に対しては大雑把というか、大胆なところが感じられる日だった。
怪我があった方が緊張感があっていいだとか、魔法は詠唱される前に口を塞いじゃえとか、怪我しているのに野宿するだとか。
体が傷つくことと心が傷つくことは違う、こうしてパケットさんが我が身を蔑ろにしているからと言ってその精神も同じようなのだと勘違いしないようにしなければ。
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